「中国で新型コロナウイルスが流行っている」というニュースを毎日のように見かける。
いよいよ日本国内でも1人、感染が確認された。
ついに海を越えてきてしまった、とそういう印象を受ける。
何か対策をすべきなのか、一体"新型コロナウイルス"とはどういったものなのか、その辺をまとめる。
そもそも"コロナウイルス"とは――?
コロナウイルスはもちろんウイルスの一種である。
脊椎動物に感染するウイルスで、見た目が太陽のコロナっぽいのでその名が付いた。
コロナウイルスにも種類があるものの、そのうち人間の間で流行するのはだいたい4種類のどれか。どれも風邪のような症状が出る。
ちなみに風邪の原因ウイルスの30~80%がライノウイルス、15~35%がコロナウイルスとされ、インフルエンザは10%程度。意外とコロナウイルスにも罹患しやすいのである。
コロナウイルスは冬に感染しやすいとされ、普通の風邪のように扱われ、普通の風邪と同じくだいたい1週間程度で治る。
が、まれに新型や変種が出て、それが世間を賑わせるのだ。
過去の新型コロナウイルス
SARSコロナウイルス(2003)
死者800人弱、致死率約9.6%。8000人が感染。
17年前に大流行し、"コロナウイルス"という存在を世界に知らしめた。日本にこそ大流行はしなかったが、台湾から来日していた医師が罹患していた件があった。(そこからの二次感染は無し。)
その後ウイルスは特定され、鎮静化。2005年以降には人の感染が確認されていない。
コウモリやハクビシン等の動物からSARSコロナウイルスを取り出せていて、感染源は食肉用の野生動物を販売する市場とみられる。
MERSコロナウイルス(2012)
850人超が死亡、およそ2500人が感染。
中東で流行しているコロナウイルスで、実は現在も流行中。SARSに似てるが異なる。サウジアラビアで発生したとみられるが、韓国でも流行し、2015年に36人が亡くなっている。
ウイルスはラクダ由来とされるが、ヤマコウモリの説もある。
そして今回のコロナウイルスは…
今回のコロナウイルスは代表的な4種とも従来のSARSともMERSとも異なる型だそう。よって「新型」と呼ばれている。
感染ルートとしては従来のケースからして動物からの感染が濃厚だが、まだそれは「可能性程度」の話で、究明中。
武漢市で昨年末に流行し、1/17現在では2人が死亡、5人が重症。
そして昨日、日本でも感染者が居たとのニュースが。ただし、もう既に快方へ向かったとの事で、二次感染の心配は無さそう。
ヒトからヒトへの感染の可能性
今回の新型コロナウイルスはまだまだ未知の部分も多く、ヒト間の感染が起こり得るのかどうなのかは究明されていない。
日本で報じられた感染者も武漢への渡航歴があるので、まだまだ国内での流行の兆しと判断するには早すぎる。
ただし、ウイルスのヒト間の感染力が上がったり、高い病原性を持つようになる可能性だってゼロでは無い事には留意したい。
ウイルスへの対策を
コロナウイルスの対策は、通常の風邪やインフルエンザの予防と同じ。
手洗いやうがい、加湿等を適宜行う事。そして人混みを避けたりする。栄養をしっかり取って、たくさん寝て、免疫力を高める。そういうベーシックな対策で充分。
ただし、まだまだ明らかになっていない部分が多い新型コロナウイルス。
必要以上に恐れる事も無いが、インフルエンザや風邪の予防も兼ねて警戒しておくに越したことは無い。
今後の情報にもしっかりと注意していきたい。