台風19号が残した爪痕が連日テレビで流れる。
ネットニュースでも各メディアでも頻繁に流れ、被害状況を知る事が出来る。
これが大事で、被害状況をシェアしておいて「今回の台風ではこれだけの大きな被害がありました」と知れる事が重要。
数年前にちょっと突っ込み過ぎた取材が問題になったりしていたけど、世間の関心がそれだけ高まっているという統計としては興味深い。
最近はいわゆる"行き過ぎた報道"みたいなのは減ってきて、良い傾向。こういうのを減らすのって本当に難しいと思ってて、ある種の値下げ競争の激化みたいな側面があるじゃない。値下げしたもの勝ち、みたいな。
つまり「突っ込んだ取材をすればするほど注目度が集まる」という価値観の元で競争がなされていたので、取材の過激化が凄まじかった。
それは良くない、という声が上がったおかげで徐々に鎮静されたんだけど、最初に引く勇気ってかなり大きな力が必要で。
それこそさっきの例の値下げ競争で言うならば、最初に値下げを止める勇気って中々出せるものではない。まず、値下げを止めて良いのか否かというそもそもの部分から始まって、メリットやデメリット、効果がどれくらいで出るのかも考えたりしつつ。じゃあ値下げ以外の武器は何にするのかとかも考えて。
つまり他の部分に価値を見出していく事によって、行き過ぎた競争を抑えていく。でも、その「他の部分」に価値が出るかどうかは不確定要素が少なくない。
今回は、例えば「災害対策」にフォーカスしたワイドショーだったり、色んな角度から分析するニュース、支援情報を流す番組などなど…様々なバリエーションが出来た。
よって「現地での突っ込んだ取材」至上主義が抑えられる事となった。
だって、別に現場で苦しんでる人たちの声ってそんな重要では無いでしょう。もちろん、ある程度は報道しなければいけない部分もあるとは思うけども。
台風に限らず、例えば被害者遺族へのインタビューとかもどんどん押し掛けるのもモラル的にどうなのかという話もありますし。
かと言って報道を叩いて潰してしまっては必要な情報も入ってこなくなってしまう。
状況・情報のシェアは重要で、どれだけの被害があったか等は知る必要がある。
そして対策をする必要もある。じゃないと同じ事を繰り返してしまうので。
原子力発電所に関しても、東日本大震災以降にはその存在や稼働に否定的な声が多く上がった。
これは報道による功績(影響)が大きく、意義があると感じた。
今まで問題としていなかった部分に注目させるのも報道の大きな役割である。
さて、またしても台風が迫っている。
台風20号、そして21号。19号で今年度は最後だと予想する気象予報士も居た中、これは想定外だったのかもしれない。
日本に上陸するころには温帯低気圧になるとの見込みではあるものの、あくまでも台風としての要項を満たさなくなるだけであって消滅するわけではない。
そして台風は湿った空気、雨雲を送り込み続けるので今週は天気が悪い。直接台風として上陸せずとも、少なからず影響はある。
地盤が緩んでいる地域、そしてまだまだ復旧していない地域も多いので、充分に警戒しなければならない。
避難情報についても最近はかなり早めに警報が発令するようになっている。また、警報の段階の見直しがあったのも記憶に新しい。
「避難してください」という情報が早めに出るのはひとつでも多くの人命が助かる点では良いのだが、あまり被害が無い地域にも共通して避難勧告が出てしまうのがネック。
避難勧告→「なんだ、全然大丈夫じゃん」という前例が何度も出来てしまうと、本当に大きな災害が近付いた時にも気が緩んでしまう。オオカミ少年的になってしまうリスクを感じる。
これに関しては、まずハザードマップを確認して、水害リスクやその他のリスクを把握しておく。土地の高さや川の近さも見ておく。
最近ではハザードマップがリアルタイムで更新されていく機能もあるので、そのハザードマップと警戒レベルや警報を併用して判断する事が必要だと考える。
土地が低かったり階層が低かったりするならば尚の事。避難所の場所も確認しておきたい。
ちなみに避難所は早めに行かないと収容人数をオーバーしてしまう事がある。
先着順なので、早く行った方が快適に過ごせる確率は上がる。つまりギリギリまで家にいるよりもいっそ早めに避難所へと行ってしまった方が良いのだ。
もちろん避難所までの距離や交通等によって状況も変わってくるので一概には言えないが、判断力と情報収集力はとても大事になる。
自然災害はいつやってくるか分からないので、対策を進めると共に情報をいかに収集するかも大事。情報にはデマもあるので慎重に。
今週はしっかりと気象情報をチェックしておきたいところ。
■参照