ねこらぼ( 'ω')

名古屋でこそこそと活動っぽいことをしている橋本ねこのブログ( 'ω')

【Waves】Renaissance Bassのプリセットについて

前に解説したWavesの「Renaissance Bass」。

blog.neko-labo.work

 

こちらもプリセットが豊富なので、選ぶだけで即戦力になり得る。

大幅な時間短縮にもなるが、プリセットの意図をうまく汲み取らないと思ったような効果が得られない事も。

そんなプリセットたちを解説していこうと思う。

 

よくプリセット名に出てくる"808"はリズムマシンの「Roland TR-808」の事。名機であり、世界的に有名な機種。未だに使われ続けている音だし、きっと無意識で音を聴いたこともあるはず。そんな808にフィットするプリセットには808と名付けられている。後継機に909もあってそちらも有名なんだけど、808が一番。

 

 

 

 

Reneissance Bass Full reset

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文字通りのフルリセット、初期状態。色々いじってよく分かんなくなったら、ここに帰ってこよう。

PA Default

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PAデフォルト。いきなりデカい音がなったりしない様にIntensityは低め。Freqも低めにしてあり、ここから徐々に調整していく事が出来る。より実戦的なデフォルト設定。

Ben Mink

ベン・ミンク氏は映画のサウンドトラックを手掛けるカナダ出身の作曲家であり、弦楽器奏者でもある。

Low Boost Elec Fiddle

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 "Fiddle"とは弦楽器、ほぼバイオリンの事なんだけど、より民俗音楽寄りなジャンルで使う弦楽器を指している場合が多い。ケルト音楽とかね。

 

周波数としてはちょうど安定感が増す部分の音域。アコギに差してみても良いかも。"IN"がオフなので、86Hzより下はかなり削がれている。

Dave Aron

レコーディングエンジニア、ライブオペレーターでありミュージシャンでもあったデイブ・アーロン氏。

Synth Bass RBass

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周波数は47Hz。かなり低域めのセッティングで、シンセベース向きのプリセット。

かつ、原音の低すぎる音域はカットされるので使い勝手は良さそう。

Dave Darlington

Aviciiも手掛けたレコーディング,ミキシング,マスタリングエンジニア。

Acappella Bass Voice

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"ア・カペラ・ベース・ボイス"――つまり、無伴奏の低音の声に使うと良さげなプリセットとなっている。

ボイス・パーカッションなんかにも合いそう。もうちょっと前に出したいラップにも良いかも。

Kick Drums Seriousness

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"Seriousness=重大さ"(シリアスの名詞版)という名前から伺える通り、バスドラムの芯となる部分にフォーカスしたサウンドメイクが出来る。

骨太になるような印象。ちょっとルーズな音にはなるので、タイトなキックにしたい場合は避ける。

↓Kickのみにインサート

Dave Pensado

ビヨンセ、メイシー・グレイを手掛け、グラミー賞受賞歴もあるミックス・エンジニア。

Bass

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非常にシンプルなプリセット。デフォルトよりも若干高い周波数の87Hzにチューンされている。

この辺はベースのうねりに関係のある周波数帯。グルーヴ感を強調したいときに使いたい。

Burg Bass

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超低音が増された感覚のプリセット。その分ゲインは控えめ。

攻め気味のベースに。

KikLo

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バスドラムのサブマイクが無くても、これで低域が再現できてしまいそうなプリセット。もしくは808系のキックに使っても良さそう。

ここからベース音の周波数や兼ね合いによって調整していく形を取る。

↓Kickのみにインサート

Live Bass

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80Hz辺りは安定感が出る部分となる。Live Bassという名前だからLive向けなのかも。

ギターや他の楽器は入り込むための隙間を作ってあげると良い感じ。

RBass WS

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WSとは何なのか。

デフォルトのセッティングに近く、Intensityのみやや削られている。

Gil Norton

ピクシーズやフー・ファイターズ等のアルバムをプロデュースしたイギリスの音楽プロデューサー。

808 Sub

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808のキック音は何もしなくてもそれなりに厚みも重さもあるが、さらに重低音を強調したプリセット。Intensityは-4.0とやや下げ気味だけども、音量を稼ぎ過ぎないように注意。

Bass GTR Rock

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他の方のベース用のプリセットに近いけど、こちらはIntensityはそのままでGainを削ってあるタイプ。

Intensityを下げて調整するかGainで調整するかは好みが分かれそう。

Bass GTR Sub

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安定感が出る。スラップなんかに使っても面白いかも。他の楽器でうまく隙間を作りつつ。

 

Jbeatzz

グラミー賞受賞歴もあるヒップホップレコードプロデューサー。

Jbeatzz 808

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超低音をがっつりと引き出したプリセット。ややもするとピークに達してしまうので、IntensityやGainを下げていく必要も。

Lu Diaz

ミキシングエンジニアでありプロデューサー。DJ Khaled等を手掛ける。

Boost That Sub

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かなりの超低域がしっかりと持ち上げられている。Intensityもデフォルトではかなり高めなので、3.0くらいから試しても良いかもしれない。

MarioSo DeJejus

7回のグラミー賞受賞歴があるミキシングエンジニア。テゴ・カルデロン、セリア・クルス等をプロデュース。

NelFlow SubWoofer Bass

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"NelFlow"は"Nelflow Records"の事なのか、はたまた関係無いのか…。

かなりの低音をえぐるような音。しかしIntensity,Gainが共に控えめなので、グルービーな音になりそう。並行トラックとして処理して、元の音とブレンドして重ねるのが良いかも。

Nesty Tone Bass Pop

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 ダーティーなベース、という具合の解釈で良いと思う。とはいえ実際はルネッサンス・ベースとしてはかなり高めのFreq値にセットされていて、超重低音が響く感じではない。

レゲエ系のしっかりとアタックもありつつうねりも欲しいようなベース音に。

Mark Ralph

ソングライターであり、ミックスエンジニアであり、プロデューサーでもある。Clean Bandit等を手掛ける。

Live Bass Love

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少しだけ69Hzが強調されたような音。違和感なく自然に使えそう。

Prophet's Octave

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Prophet用のプリセットなのかな…。Prophetと言えばYMO。そんな感じのサウンドのベース音に使うとフィットするかも。

ちょっとブリっとしたシンセベースとかに合うはず。 

Michael Brauer

Coldplayやジョンメイヤーを手掛けるミキシングエンジニア。

808

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名前の通り、808サウンドに。808のキック成分のローは意外と低く、50Hzあたりが基音となる。それよりも上の部分を出す事により、存在感が出てくる。

キックのみならず、リズムマシンにそのまま突っ込んでもメリハリ感が出せる。

Bass

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間違い探しみたいになってる…おそらく先述の「808」と全く同じセッティング。両方使う場合にはぶつからない様に住み分けを意識して。

Sub Bass Send

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超低音を切り分けてトラックとして分離するときにはこちらを。
帯域ごとに分離するのはちょっと面倒だけども、ブレンドする時には楽。

Toms

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アコースティックのタムで使うとちょっとモワモワしちゃいそう。エレドラ向けな感じもする。フロアタムに使うと質感が強調出来るか、いや、やりすぎか…。

↓Tomのステム(Hi,Mid,Floor)へインサート

Mike Hedges

U2やThe Cureを手掛けたプロデューサー。

Drumsareus

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 "Drumsareus"でひと単語なのかな…areusはアレス神を指し、その意味合いで行くならば「アサルトなドラム」という解釈になりそう。

実際のところ、ドラムのbusに差すとそこまでアグレッシブにはならないので、別でAuxを立ててブレンドした方が良い結果になりやすい。

↓ドラム全体のステムへインサート

Ott

プロデューサー兼エンジニア。The OrbやBreian Enoのレコーディングを担当したこともある。エレクトロ、ダブが得意。

1950s Snare

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1950年代のスネア!何と言うか殴った音がするんですよね…「ああ、まさに太鼓を殴っているな」って感じの。

その破裂音のようなエネルギーを再現してくれそうなプリセットです。普通のスネアにインサートすればたちまちぶっ壊してくれます。
エフェクティブな音になるので、そういう音を狙いたいときに。

↓スネアへインサート

Closer Percussion

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胴鳴りのようなものがめっちゃ出てくる。単音系パーカッションに。意外とカホンとかにも良いのかも?

Laptop Tablas

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なぜタブラ用のプリセットが…。
タブラの深みをズンズン出してくれるプリセット。想定以上に暴れる音に仕上がるので、Gainで調整を。

Smaller Than It Sounds

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ちょっと遠くでくぐもった様なサウンドに。ガレージ感が出る。

Soft Tape Breakbeat

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 かなり回った音になるので用途は限られる。エフェクティブに使いたい。

 

Ross Hogarth

ヴァン・ヘイレンを手掛けたプロデューサー兼エンジニア。

Bass 1

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このあたりを強調する事でバスドラムとの相性が良くなる。

違和感なく忍ばせられるので汎用性が高い。

Bass 2

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"Bass1"に比べ、原音が無くなった分だけローがすっきりしている。
しかし奥に引っ込んでしまうかも。曲の中で良い場所を探って使う。

Bass 3

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しっかりと欲しい低音が稼げている感じのするプリセット。

ドラムとの馴染みも良く、なおかつベースのアタック音が強調できる。

Scott Gershin

サウンドデザイナー、ミキサー。NightcrawlerやBook of Lifeなどを手掛ける。

Knock Knock

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キックにインサートすると打ち付けるような低音。

音程のある楽器よりもパーカッシブな楽器に。

LoLo Thump For Guns

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前のプリセットよりもさらに低く、重い。

打ち付けるような低音。耳が痛くなるほどの低音なので取り扱い注意。

Mid Range Gun Boost

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ベース・エンハンサーとしてはやや高めの音域が強調される。

中低域をちょっと膨らませたいシンセやギターなんかに使っても良いのかもしれない。

Music Lo End Tone

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もうちょっとIntensityを控えめにして、ステムに入れても良いかもしれない。

環境ごとにミックスを変えたいときなんかにスッとインサートしておくと使えそう。 

Todd Parker

レコーディング・ミキシングエンジニア。ノラ・ジョーンズやWeezerを担当。

Parker Bass Thump

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比較的穏やかめではあるが、しっかりと効果は感じられる。

ドラムバスに差し込めばドラム全体をプッシュする事も出来る。

Factory

シグネイチャーなプリセットではなく、Wavesが作ったプリセットたち。

Bassic Setup

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ほぼデフォルトだが、クリップ回避のためかIntensityを-1.0にしてある。

Big Bottoms

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かなり暴れるセッティング。このままだと確実に他の楽器を食べてしまうので、上手い事調整をして使う。

Bombasstic

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かなりブーミーな音になり、音像が膨らむ。

ヘタに使うと悪目立ちしてしまうので要所要所で。意外とスネアあたりに使うのも良いかも。

Bottoms Up

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オリジナルベースがオフになっているので、かなりチープ感が出る。

スネアやタムにはアリかも。低音成分をガッツリと間引いても問題なさそうなトラックに差したい。

Fuzz Bass

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小さめのアンプにオーバーロードさせたような効果が得られる。

使うシーンは限られるが、エフェクト的な効果を狙いたいときに。

Nose Job

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Nose Jobは"鼻の整形"という意味のスラングなんだけど、どっちかと言えば「鼻づまり」みたいな音になる。
低音が間引かれて、小型スピーカーで鳴らしてるような音。

Small Speaker Prep

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こちらはまさに小型スピーカーのシミュレーション。スネアなんかに入れるとちょっとアナログ感が出たり。

Under Drive

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アンダードライブはオーバードライブの逆として扱われる。とはいえオーバードライブしたものに掛けて完全に打ち消せるわけでは無い。

完全に過大入力となった音は直らないけども、そのままの音成分が持っているトゲはちょっと無くすことが出来る。

まとめ

主に低音――バスドラムやベースにインサートして使う事となる。

このプラグイン、「単体で聴くと良いけども全体で聴くと大味すぎる…」なんて事もあるかも。いわゆる万能調味料的な効果があり、使えば効果的だけども使い過ぎると全体のバランスを崩しかねない。

ただし、こっそり忍ばせるような使い方をすれば効果的には使えると思う。Auxを使って経由するようにすると扱いやすいかも。