すっかり夏。しっかり夏。
場所によっては40℃に達しているらしい。体温を超えている時点でおおよそ生き延びるにはツラい。そういえば野良猫とかってどうしてるんだろう。日陰にしてもツラいだろうし。
蚊も暑すぎると行動しなくなる、という話を聞いた事がある。暑いのは誰だってイヤだね。
夏の盛りに差し掛かろうとしている季節。確か始めた頃は新緑の季節だったような。
すっかり季節がひとつ動いた感がある。
ここまでで90曲のアレンジをしているけども、大きく分けて3つの歌い方の遍歴を感じる。
初期の頃はシンプルな歌唱で、文字通り"歌唱"って感じの歌い方。「poker face」「YOU」「Depend on you」あたり。
その後、だんだんクセが出てきて「ウィ」の音やフォールを多用している時期がある。「evolution」「NEVER EVER」あたりが分かりやすい。
この後の時期は歌いわけがなされ、細かい歌い回しのキレが活きる。張り上げる系の曲もしっとり系の曲も多彩に。「Startin'」「Mirrocle World」「HEAVEN」とか。
原曲を聴くと"浜崎あゆみ"というアーティストの遍歴も見れるし、J-POP史も分かってくる。
言わずもがな本人もその歴史の一部になっているわけだけど、それぞれの時代の流れにそぐうアレンジがなされている。
全体を通してデジタルな音と激しいバンドサウンドを合わせるアレンジが多いけども、シンセのサウンドの流行り廃りにもしっかりと順応。
初期はテクノ系が離れだしてTKサウンドやデジタルピアノでコードをジャンジャン弾くのが流行りだった頃。
その後は独特なシンセ音を使いながらアプローチ。2001年頃にはサンプリングを上手く駆使。2005年頃からはよりバンドサウンドへと傾倒する。
1人のアーティストが歴史そのものとなっているのは見ごたえがある。
86日目(8/10):Memorial address(BPM=83)
86. Memorial address / 浜崎あゆみ【ayuクリエイターチャレンジ】橋本ねこmix.
原曲は中盤からハードロックになるけど、一貫してアコースティックな仕上げに。
ギターとカホンの二人編成、みたいなイメージで。ギターの弾き語りとコーラスもするカホン、みたいな。
ベースすらも使わなかったのはこの100曲チャレンジで初かも。
淡々と流れる曲の中に切なさを詰めて。こういう曲は劇的な展開を持っていくよりもスーッと流れる様に進んだ方が歌詞が入りやすいかも、とは思う。
87日目(8/11):NEXT LEVEL(BPM=142)
87. NEXT LEVEL / 浜崎あゆみ【ayuクリエイターチャレンジ】橋本ねこmix.
和楽器を多用して、ちょっと昔のボカロが全盛期だった頃の楽曲をイメージ。
この辺の音楽はキメが多かったり展開が多かったりするので、その辺を踏襲しつつ。
落とす所ではメリハリをつけて落とす。遠くで花火でも鳴っているかのようなリバーブを掛けた大太鼓。
ガチャガチャしているようで、意外とちゃんとバンドサウンド。
88日目(8/12):ourselves(BPM=90)
88. ourselves / 浜崎あゆみ【ayuクリエイターチャレンジ】橋本ねこmix.
まさかのハネ系メロディ。もう無いと思ってた。
そんなハネ感を活かして、ちょっと気だるさのあるブラックミュージックっぽく。
ブラックミュージックは最近だとKing Gnuが楽曲に取り入れてて成功してるので、現代としては耳馴染みも良い。もっとオシャレでソウルな方向に行くならSuchmosもその系統。
シンプルなバンド構成にストリングスで輪郭をなぞる。
右チャンネルに振ったエレピはウーリッツァー。2サビ前でちょっと遊んだりしつつ。
89日目(8/13):Pride(BPM=193)
89. Pride / 浜崎あゆみ【ayuクリエイターチャレンジ】橋本ねこmix.
こちらも、まさかまた6/8拍子が出てくると思ってなかったのでびっくりした曲。
ちょっとディズニーっぽいようなメルヘンな楽曲をイメージしながら。前にアレンジした楽曲たちとは弦楽器のラインの描き方のタッチがちょっと違う。
同様にベースやドラムも少しずつ違って、そういうちょっとずつの違いが大きなジャンルの違いとなる。
あんまりパッとしない分厚い曇り空、差し込む光、みたいなイメージ。
メロのコーラスのせいでサビはクリシェ一択だったけども、そういう制約がある方がアレンジとしては燃えるよね。
かといって奇を衒うと崩れてしまうので、サビは素直にクリシェに。変なコードって同業者は驚かせられるかもしれないけど、それよりも全体の完成品としてのバランスが肝要。
90日目(8/14):progress(BPM=101→121)
90. progress / 浜崎あゆみ【ayuクリエイターチャレンジ】橋本ねこmix.
最初の1コーラス(サビの終わりまで)とそれ以降でテンポが異なる。
原曲のメロディのテンポは編集しない制約があるため、まずはテンポ計測から。
テンポアップ後のセクション数が多く、サビ以外同じようなセクションに帰ってこない。進みっぱなし。まさにプログレス(進歩)。
セクションごとに手を変えていくのは良いとして、それぞれのトータルとしての整合性を取る事に留意。転調も多いので、全体として一つの楽曲となっているかどうかが重要。
いよいよ大詰め。
有終の美となるよう、普段通りのペースで進める。最後までお楽しみに。