キリン・ザ・ストロング。
先月はシークヮーサーサワーをいただいた。今月の新作は豊潤レモンサワー。
シリーズ2つめのレモンサワー
キリン・ザ・ストロングには既にレモンサワーはラインナップされている。
実はそれも飲んでいるので、ちょっとここで紹介しておきたい。
こちら、味はストロング系そのもので特においしいとは思わなかった。
今後キリンがどう舵取りをするのかは気になっていたが、サントリーのストロングゼロが率いるドライ系が主流となりつつあったストロング界隈へ一石を投じた商品とはなった。と思う。
既にレモンサワーはあるのに「豊潤レモンサワー」、と。
これはやはり今春のサワーの流れでありブームでもあった「リアル果実系チューハイ」への追随だと思われる。
今までのレギュラーラインナップのレモンサワーはそのままに、期間限定としてリアルみのあるレモン味を出し、その売れ行きを探るような狙いも感じ取れる。
リアル系缶チューハイの流れ
檸檬堂の全国発売を皮切りに、アサヒもリアリティのあるレモンサワーを出した。ローソンでのEXILEとのコラボレモンサワーも記憶に新しい。
レモンのリアル感、果実感の再現性がムーブメントとなり、春あたりにはレモンサワーは軽く戦争状態だった。
そんな中、キリン・ザ・ストロングはしたたかにストロング界隈へ一石を投じた。虎視眈々と駒を進めるキリン。
持ち味はその味のバリエーション。展開当初から5種のラインナップ、その後は期間限定の味を割と早いスパンでリリースした。
そんな折に期間限定品と出した第二のレモンサワーである「豊潤レモンサワー」。
実際のところ、リアルな味わいで尚且つ度数の高い缶チューハイの需要はあると思う。どうしても度数が高いとスース―するようなアルコール感が出やすく、それを活かしてドライな仕上がりにしたり糖分をカットする傾向にあったが、それ以外の味わいも求めていると思われる。
一本で手軽にキマるストロング系サワーの味の選択肢だって、多いに越したことは無い。出来ればおいしくキマりたいはず。
名称からしてもレギュラーメンバーの「レモンサワー」よりもリアル系寄りである事は間違い無い。
実際の所はいかに…。
買ってみる
缶チューハイが並んでいる所にならだいたい居る。
コンビニやディスカウントストアでは特にこういう頭の悪そうな度数高めのお酒が売れやすいからね。仕方ないね。
通常の350ml缶と500ml缶がある。350mlじゃキマらない人は500ml缶がオススメだ。なお僕はどちらを選ぼうがどうせキマらないので350mlをチョイスしている。
飲んでみる
グラスに注いでみると、わずかな濁り感がある。これはレモンサワーと同様。
いわゆる「追いレモン仕立て」と言うもので、果汁によるもの。ちゃんと果汁が2.3%使われている。
飲んでみると、確かに味が濃い。
そして喉を通り過ぎたあとにサーっと来るアルコール感もある。7%とはいえ、飲み口は9%に匹敵する。檸檬堂で言えば鬼レモン的な後味。
レモンのリアリティについて言うならば、あまりリアリティは無い。
なんというかレモンシロップを割っているような、ちょっと平面的なベタっとした味の濃さと甘さを感じる。これがまた良さでもあるけどね。あの、赤ウィンナー的な良さ。伝わるかな…。
レモンの果実感というと僕はその中に「儚さ」のようなものを感じてるんだけど、そういうリアル感は無い。逆に「果皮の苦さを再現しています!」みたいな逃げは無いので、そこは良い点。
ちょっとだけ、クエン酸っぽい味わいが強い。
シークヮーサーサワーでも感じたし、氷結の限定のレモンフレーバーでも感じた点だけど、最近のレモン・柑橘系サワーでの流行りなのかなとか思ったり。
確かに手軽に酸っぱさをプラス出来るしね。ただし果実らしさからは遠ざかるんだよなぁ…きっとクエン酸はコストが掛からないんだろうな…。
もちろんクエン酸は元々レモンを始めとする柑橘系の果物に含まれている。しかし、その本来存在していた状態よりも強く、その存在を感じるような気がした。
これは好みは分かれるところではある。僕はちょっと工業的に感じてしまって、嫌いじゃないけど好みはしないって感じ。
余談だけど、クエン酸を焼き魚に掛けると塩分節約になるし適度に酸っぱくもなっておいしい。
クエン酸は昔は疲労軽減作用なんかで流行ったらしいけど、今日では眉唾モノ。エビデンス不足感がある。運動後にブドウ糖とともに取ると良い、らしい。
まとめ
これ、でもキリン・ザ・ストロングとしてはトリッキーな品では…?
シリーズ作のアルコール度数は今まで全部9%だったのに今作だけ7%だし、ヘタすると「キリン・ザ・ストロング」そのものがブレかねない。
ここからまさかの路線変更を図るのか、それとも今作だけちょっとリサーチを兼ねているのか。これからの動向が気になる。