「スマホはずっとAndroid」だった僕が、ついにiPhoneを買うかどうかで揺らいでしまった。という話。
そもそもの話
Apple社の製品と僕
僕はApple社の製品をほぼ保持していない。
これは僕が「Apple社の製品が好きじゃないから」である。
理由としては、そのユーザーインターフェースの分かりづらさにある。
Apple社の製品はシンプルでありながら多機能であるがゆえに、初心者には分かりづらい。
ホームボタンのみのスマートフォン"iPhone"は今でこそ普通だが、当時はセンセーショナルだった。一切の無駄を削いだデザインは画期的で未来的でありながらも、新規ユーザーには優しくないデザインでもあった。
古くはiPod時代から「いけ好かないなぁ」と感じていた。
クルっとなぞる操作とかね。説明が無いと不明な操作は取っ付きづらい。
例えば当時でいけばSonyのウォークマンシリーズは早送りのマーク(▶▶)や[+][-]等のボタンが分かりやすく、「一つのボタンで一つの操作」が当たり前だった。
対してApple社はシンプルなボタン数にして「1回押す」「2回押す」「長く押す」「なぞる」「画面端から引っ張り出す」「長押ししたのち、なぞる」「3回連続で押す」等々の派生があるシステムだった。
単純にこれが僕に合わない。使いこなせば便利なんだろうけどね。
今でこそ左端や上から引っ張り出してメニューを開いたりする事が普通となりつつあるけど、初見でこの動作を導き出すのは無理だろう。
そのシステムも然ることながら、そういう「最初にシステムの理解を求める製品をリリースする」という会社の方針そのものも好きではなかった。
そんなイメージをまだまだ幼い時分に持ってしまったため、Apple社と関わる事無く過ごしていった。
音楽を聴くツールは専らウォークマン派だったし、スマホが出たときも迷わずAndroidだった。
しかし、考えを変える瞬間――パラダイムシフトは突然として訪れるのである。
訪れた転機1:フリーランスとしての道
高校を卒業したらフリーランスになった。
まぁフリーランスと言えばカッコいいけども、フリーターである。
フリーはフリーでも意味合いは異なる。
そんなフリーランス。当時はノマドワーカー*1なんて働き方も流行ったりSOHO*2も注目された時期である。
そういった人たちはだいたいスタバでMacbookを広げてカタカタ。フリーランスの象徴ともなった。いわゆる「デキる人」のように映るしね。
しかし、僕は学生時代からカフェや図書館で勉強するのは適さないタイプで。
それも相まって、カフェで仕事を捌くのが非効率に感じていた。というか別に魅力を感じていなかった。
パブリックな場だからパソコンでの作業画面も丸見え。仕事をする上でのアレコレが見えてしまうのは僕的にはどうかと思うし、そういう面で考えると「この人たちは本当の意味で"仕事がデキる"のだろうか」と考えてしまう事もしばしば。
というわけで象徴的ではあったけど、憧れてはいなかった。なりたいとも思っていなかった。
結果としてパソコンもMacを買うことなくWindows。迷う余地も無かった。
訪れた転機②:Appleしか対応していないアプリ
クリエイティブな仕事をするならば絶対的にMacが良い、とほぼ全員の同業者が言う。
へぇ、と思いながらWindowsとAndroidを使う僕。しかし再び転機が訪れる。
Appleにしか対応していないアプリの必要に迫られてしまったのだ。
だいたいはそんな不自由なアプリはインストールを諦めるのだけど、そうもいかない事例となってしまった。
それはDraw Daydream During Dawnの物販で決済システムを採用したときの事。
レジ代わりとなるアプリケーションがApple社製品でしか動かせないという。
しかし買わなければ決済システムが使えない。決断を迫られていた。
というわけで仕方なくiPadを購入した。
でもほら、もしかするとこれをきっかけに「あれ…iPad凄い便利じゃん…」ってなるかもしれない。
僕がApple社の製品を頑なに買わない理由として、「Apple社のデバイス間の互換性の良さ」もある。
それぞれの端末での連携がスムーズなゆえに、一つApple社にすると全部統一したくなってしまう性なのだ。だからこそ、一つもApple社製にしたくないという思いもあった。
これをきっかけに変わるかもしれない。
ただし、もう一点僕がApple社が好きじゃない理由として、プライバシー情報を登録せねばならない点がある。名前の登録とか居る?
GPSも常時オフにしていたい僕としては、その情報収集度にどうしても猜疑心が拭えない。
なので、iPadもレジ機能以外では一切使用していない。
聞く人が聞いたらとてつもなく勿体無い使い方だと思う。
訪れた転機③:iPhoneとAndroidの画質の差
常々の悩みだったのがこちら。
iPhoneはカメラが魅力的である。
Androidを搭載した各社スマートフォンも画質も悪いとは言えないけども、やはりiPhoneに比べてしまうと見劣りは否めない。
ここだけが唯一の不満点であり、iPhoneに対して良いと思える唯一の点でもあった。
このブログを読んでいる人ならご存知の通り、僕は食べ物の写真を撮る事が多い。
1年以上書いているけども、「そろそろ画質問題に取り組むか」と重い腰を上げようとしてはまた腰を下ろす…という事を繰り返していた。
iPhoneをメインの通信ツールとして使うのは嫌。Androidからの移行の面倒さを考えると、そこまでするメリットは感じられない。
しかしiPhoneをカメラだけのために買うのか。iPadをレジとして使い、iPhoneをカメラとして扱う――ある意味ではAppleに対する最大級の挑戦状とも受け取れなくは無い。
そして悩んだ末、答えを出した。
「コンデジを買おう。」
だって、僕が欲しいのは飽くまでもカメラ機能。
じゃあカメラを買えばいいじゃない、という。ある意味至極真っ当な答えに行き着いた。
買ったのはNiconのコンデジ。一眼レフだのミラーレスだのもあったけど、デジタルカメラ自体あまり親しんだことが無いのにいきなりそういった本格的なキャメラを買うのは身分不相応だと思い、コンデジにした。
その辺の僕の購買の考え方はこちらも参考に。
エントリーモデルと言ってもいいくらいのモデル。
実は今年に入ってからの記事はこちらのカメラを使っている。
まだまだ設定も探り探りだけど、「なにこれさっぱり分からん」という部分は無い。
そこまで詰めた設定も出来ないけど、でも今はこれで十分。
僕がApple信者になる日は、まだ遠そうである。