「青椒肉絲」って読めるけど書けないよね。
青はいい。歴史の授業で"青島"を"チンタオ"って読むし、青=チンは分かる。
椒も山椒の椒の字だから書けそう。
肉も大丈夫。
絲が問題。漢字をバラしてしまえば糸が2つ並んでるだけだから簡単。身近な漢字なのに難しい。まるで日本の定番家庭中華料理として根付いている青椒肉絲そのものを体現しているよう。
そんなチンジャオロースー。
小学生くらいの時はロース―をロースだと思ってた。肉じゃん?ロースなのかな、って。
しかし使われている肉は豚肉。まぁそもそも中国ではもっぱら"肉(ロウ)"と言えば豚肉を指す事が多い。
"青椒(チンジャオ)"はピーマンやししとうを指す。"絲(スー)"は字から連想できる通り、「細切り」の意。
つまり"青椒肉絲"=「ピーマンと肉の細切り炒め」となる。
発祥
中国も広いので、発祥地によって味付けが異なる。
福建料理とも四川料理ともされる。現代は広東料理とされることが多いらしい。
日本には、四川料理を日本に広めた陳健民の手によりアレンジしたものが入り、家庭に普及した。今でもほとんどの中華料理店での味付けが陳健民の影響を受けていると言っても過言では無いほど。
ちなみに「中華料理」は日本人に合う味付けになっている料理で、「中国料理」は本国の味により近い料理、という一応の区別がある。
作り方
スーパー、コンビニでもお惣菜として買えるし、"青椒肉絲のもと"も各メーカーから発売されているので、かなり身近な中華料理である。
この記事でも紹介するのはセブンイレブンの冷凍食品コーナーにある青椒肉絲なんだけど、作り方にも触れておこうと思う。
まずはすべての材料を均等に切る。これは火の通りを均一にするため。長さも揃えたい。
豚肉は卵液と片栗粉で縮むのを防止して、その後それぞれの材料を油通し。
その後サッと炒めて、香味野菜を入れて、味を付けて、完成となる。
ピーマンやタケノコを火入れしすぎると、特にピーマンのシャキシャキ感は損なわれてしまう。あのピンとした食感をいかに残せるかが肝と言っても良い。
セブンイレブンの青椒肉絲
レンチンするだけで食べられる冷凍食品になっているとは。
たまに無性に食べたくなる青椒肉絲。食べたくならない?あのオイスターソースの感じ。
フタをちょっと剥がして、電子レンジに入れて、指定の時間待つだけで完成。
冷凍品のテクノロジーって凄いなと思う反面、もしかしてむしろ電子レンジという機械が凄すぎるのでは?とも思える。
そうこう考えているうちに完成。
ピーマンはそこまで細切りじゃないサイズ感。
タケノコと豚肉は綺麗な直方体。もうちょっとピーマンもばっちり揃ってると見た目で感激しそう。全体的にもっと長めに切られているとより青椒肉絲っぽい、という部分まで求めるのは贅沢か。
しかしこういう冷凍品やレトルト調理品は制約が多く、なかなか難しい。
電子レンジで数分の加熱をしなければいけないので、特にスパイス等の扱いは難しいし、薄く細過ぎる材料や分厚過ぎる材料は調理ムラの一因にもなる。
ともあれ、香りは良く、シズル感もある。
食べてみると、オイスターソースを感じるあの慣れ親しんだ味。
とはいってもオイスターソースもスパイスもそこまで主張してこないので、食べやすい。もはや落ち着く味わい。
豚肉がやたら香ばしい。炭火焼きのフレーバーでも使ってるのか、ってくらい香ばしい。悪くは無い。
タケノコはシャキシャキ。ピーマンがちょっとしんなりしているのが勿体ない。ピンとハリがあるピーマンは中々冷凍品では難しいのかも。
タレはおいしいけど、全体的にタレ炒めみたいになっちゃってしっとりしているので、何やら青椒肉絲とは別物と言えなくもない。
味は青椒肉絲。見た目が違う。
まぁ本格的な青椒肉絲を食べたければお店へどうぞ、って話になってしまうので。
「青椒肉絲食べたいなぁ」というメンタルは十二分に満たしてくれるアイテムではある。ごはんにも合いそうな味。タレが多いから丼にしてしまっても良いかもね。