九州っておいしいものしかないんですよ。本当に。
北海道とか北陸も捨てがたいけどね。この辺の共通項として、"素材の良さ"がある。
僕の住まう名古屋及び愛知県の名物はだいたい加工・調理したものであって。それはそれでまた良いのだけど、やはり九州や北海道なんかが羨ましく思う事もある。ないものねだりだね。
実は僕は九州人でして。非公開だけど。いや別に隠しては無いけど。
こういう九州フェア的なもののラインナップを見て「懐かしいなぁ」「何それ知らない」「それは邪道では…?」等々色々と思いを馳せながらきゃいきゃいするわけです。それだけでも楽しい。
九州がフィーチャーされた九州づくしなキャンペーン、その名も「大九州展」がスシローで行われているので吸い込まれるように行ってきた。投げたボールが引力によって地面に落ちるのと同じくらいの当たり前レベル。
行ってみる
ニュートンの偉大さに頷きながら、スシローへ入店。
しかし入口の貼り紙によると大九州展のラインナップのうちいくつかの商品が品切れらしい。仕方ないね。
「馬刺しのにぎり」「いさきの炙り」等メインを張りそうな顔ぶれがいくつか品切れだったのは残念。みんな食べたいものは同じなのかね。特に馬刺しは300円2貫。どんなクオリティで来るのか見たかったなぁ。
大丈夫。なんせ"大"九州展だからね。握りは13種、サイドメニューとして揚げ物が2種、麺物が1種、スイーツが2種。3品ほど品切れだったけどもまだまだ食べたいものは色々とある。
食べてみる
食べたものの中からおいしかったものや印象に残ったものを厳選。紹介する。
[九州産] 生本まぐろ 2貫盛り (300円/2貫)
この生本まぐろとして提供されるネタには"中とろ"と"赤身"の2種類があり、どういう組み合わせになるかは分からない。中とろ2貫になるかもしれないし、中とろと赤身になるかも。
今回はどうやら手前が赤身で奥が中とろのよう。
どちらも舌触りが良く、中とろはとろける。やや匂いが気になるのと、旨みが少なめなのはちょっともったいないポイントではある。この辺は解凍の仕方とかで
僕としては100円のマグロを3回食べた方が満足度は高いかもしれない。おいしいけどね。
[九州産] 大うなぎ (300円/1貫)
寿司屋のうなぎってケチ感があってあんまり注文しない。それならアナゴのふっくら感が楽しみたいのでアナゴにすることが多い。まぁね、うなぎって高いからね。仕方ない部分もある。
まぁでもせっかく九州産だし…と思って注文。
さすがに1貫300円だと分厚い。味もツメ*1がしっかりと生きていてうなぎの旨さも相まっておいしい。満足度も高い。
もうちょっと"炙りたて感"というか、温かい状態だったらなお良かった。ヘタなうなぎよりは全然良い味だった。
[長崎県産] 天然真はた 食べ比べ(300円/2貫)
真はた。ハタの中でも高級であり、かつレア。
そんな魚を全国展開、しかも天然で。どんなからくりかと思えば、ちょうど今の時期くらいは産卵期を終えて価格と需要が下がる時期らしい。なるほど。
"生"と"炙り"の2貫。
身はしっかりしてて、歯ごたえも強い。旨味はそこまで感じられず、淡泊。弾力の強い鯛、って感じ。
冬あたりになると脂が乗るんだろうなぁ。
[佐賀県産] 天然トロあじ(100円/2貫)
長崎じゃないんだ、というのが最初の感想。アジは長崎でよく獲れるイメージだった。
アジってなんせ名前の由来が「味が良いから」という安直かつ分かりやすい魚だからそりゃあおいしいに決まってる。
生姜が良くも悪くも強い。アジの臭みはそこまで無いので、ある程度どけて食べても良いかも。
旨みは凝縮されているわけじゃないけども、100円だしコスパ良し。
[長崎県産] 白鉄火 (150円/4貫)
白鉄火って初めて聞いた。長崎だとマグロの需要が少なく、白身魚を芯にする事があるらしい。へぇ。
「あるらしい」というか「そうだった」とも言える。全国展開した寿司チェーンは鉄火巻=マグロだし、少数派は淘汰される。
最近じゃ中々長崎でもお目にかかれないシロモノらしい。
これ、レギュラー化してほしいくらい好き。
シソとゴマが脇役ながら良い仕事。ところで芯は何の魚だろう…分解するのもアレだししなかったんだけど、気になるよね…。細かく刻まれてヅケとかになってるやつも何の魚か気になっちゃうタイプ。
[大分名物] からいち監修 中津からあげ(330円/4個)
ここで箸休め。からあげ。
良くも悪くも「屋台の唐揚げ」って感じ。無骨でちょっとジャンク感もあり衣が固くバリっと揚がった、あの感じ。
好き。好きなんだけど、他のネタが安すぎるのかこの唐揚げが高いのか。「寿司屋で330円で唐揚げを食べる意味とは…?」って考えだすと他のネタを食べた方が良いのかもしれない。
[佐賀県産海苔使用] 有明極上海苔のあじなめろう(150円/2貫分)
なめろうを知らない人は「なめろうとは何ぞや」ってところから始まると思うので、一応。
なめろうは魚を包丁で粘り気が出るまで細かく叩いたもの。その食感がなめらかだからなめろう、という説も。
多くは香味野菜や味噌を和えて一緒に包丁で叩いて作られる。
手巻きスタイル。「なめろうって九州関係あったっけ…」って思いながら食べると海苔の香りがふんわり。フィーチャーされてたの、海苔だった。
有明"極上"海苔と言うだけあって、海苔の香りとパリパリ感が凄い。他の海苔とは全然違う。鼻が詰まってても分かるレベルで違う。味も飛んでないから、ここまで来るともう海苔も薬味の一部みたいになる。
まとめ
普通のネタより高いものが多いけど、どれも良い味。基本的にはハズレ無し。
今回品切れだった馬刺しのクオリティが本当に気になる。
*1:"煮詰め"のこと。出汁を煮詰め、醤油や砂糖を加えてとろみをつけたタレ。