ねこらぼ( 'ω')

名古屋でこそこそと活動っぽいことをしている橋本ねこのブログ( 'ω')

東京オリンピックへ向けてサマータイムを導入するらしい。何それおいしいの?

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最近まことしやかに囁かれる「日本でもサマータイムが実施されるかもしれない」という旨のニュース。

今現在ではアメリカ合衆国(一部の地域を除く)とヨーロッパの国々、あとはちらほらと利用している国がある、って感じ。サマータイムを利用している国と利用していない国の面積比率や人口比率で言うならば圧倒的に利用している国の方が少ない。

 

 

そもそもサマータイムって?

サマータイムの事をあんまり知らない人も多いと思う。実は日本でも戦後にGHQの影響で数年だけサマータイムを取り入れた事があったり、平成の世でも滋賀県や奈良県では試験的にサマータイムを取り入れた事もある。

 

サマータイムの原理は簡単で、サマータイムが始まる時には時計の針を1時間進める

つまり普段のAM8:00に時計を見るとAM9:00を指している事になる。時計の針がいつもより1時間遅い時刻を指す事になる。

要はAM8:00に家を出なければいけないのならば、いつもより1時間早く行動する必要がある。

その分仕事もまだ外が明るいうちに終わり、他の趣味などの活動も外が明るいうちに出来たりする…というもの。

 

サマータイムのメリットは?

現在でもサマータイムを取り入れている国がある以上、メリットはある。

照明の節約になる

原始的な理由だけど、日光を使える時間が長くなるわけだから、まぁ単純にそうなる。

経済の活性化につながる

これはさっき出てきたように仕事後も外が明るいので、経済的な活性が狙えるという物。

 

サマータイムのデメリットは?

単純に工数が増加する

サマータイムにするためのシステムチェンジやメンテナンスはもちろん、我々も1時間早起きする生活リズムに慣れる必要がある。

日射が人体に及ぼす影響が増える

「日光に当たるとビタミンDが生成される」なんていうけど、それより日焼けや諸々のリスクの方が怖い。

 

 

オリンピックに向けてサマータイムを導入するらしい

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まぁアメリカやヨーロッパで取り入れられてますしね。オリンピックに向けて、来年と再来年限定で2時間ずらしたサマータイムを導入するらしい。まだ決定はしていないけども。

秋の臨時国会で議員立法*1するんだってさ。へー。

上記のようにメリットとデメリットを比べてみると、システムを調整して、あとは僕らが慣れてしまえば問題無いような気もする。同時にわざわざ変えるほどメリットも無いような気がするけどね。

 

 

――いや。いやいや。実は「サマータイムのデメリット」とは別に「今、日本がサマータイムを導入するデメリット」がめっちゃある。

 

 

今、日本がサマータイムを導入するデメリット

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1.慣れる事が出来ない

そもそもの話だけどね。今サマータイムを取り入れている所ですら1時間の差なのに、なぜいきなり2時間もずらすのか。時計が朝8時を指してるのに感覚上朝6時だよ。日が沈むのが夜9時前だよ。いやいやいや、慣れないでしょ、絶対。

 

2.サマータイムを取り入れる土壌が整備されていない

古くからサマータイムを取り入れている地域はもちろんサマータイムに慣れているので、そういった地域の多くの家電製品には「サマータイムモード」というものがある。ポチっと切り替えればサマータイムに対応する、というわけ。

もちろん日本にはそんな機能が無い。その上、時間に依存した物が多い。テレビの録画予約だって時間がずれちゃう。日中と夜間で値段や利用料金が変わるシステムだってある。

ここ10年ほどで新たにサマータイムを取り入れた地域は無い。つまり、これだけ色々と高度成長を遂げた時代に導入するには、システムの改変等のデメリットと手間が多過ぎるというわけ。

 

3.対策に要するコストが膨大過ぎる

サマータイムの原理は簡単だ。時計の針を進めるだけだから。

でもデジタル機器となるとそうも行かない。手動で設定できる物はまだ良いとして、自動で合わせてくれる物は誤作動を起こすかもしれない。

その対策を各メーカーがやるならば、来年の実施には絶対間に合わない。それにもし採用されたとしてそういう設定が分からない人は各メーカーに一々問い合わせる事になる。家中の家電や時計を一つ一つ時間をずらさないといけない。

それぞれのお店も対策をしないといけない。単にOPENとCLOSEの張り紙を出す時間が変わるだけじゃない。クラウド上で予約を管理しているならその時間も調整したり。そこに割く手間と対応に追われてしまう。

 

 

細々とした理由は他にもあれど、もうこの3つで充分でしょう。

あとは地形的な理由として、日本は東西南北に長い形をしているので全体的にサマータイムを導入するのは不自然になってしまう、という論もある。

 

そして気候的な側面もある。サマータイムを導入している諸外国は夕方の蒸し暑さが少ない。ゆえに仕事が時間的に早く終わる事で暑さの和らいだ夕方に活動出来る、という考え。

日本だったら逆に仕事終わりなんて日が沈んでてほしくない?定時が通常の15時になるなんて、まだまだ暑さピークじゃん。熱中症の人がうなぎのぼりだよ。

 

何故ゆえにサマータイムを導入しようとしているのかはよく分かんないけども、もしも「オリンピックだし、アメリカやヨーロッパに合わせないとなー」くらいの感覚だったらすぐに取り止めていただきたい。

 

 

そもそもなんだけど…

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開催時刻を一時間早めれば良い話ではなくて?

各々が一時間早く起きて、各々が早まった開催時刻に合わせれば良い話では?

そういう単純な話じゃないのかなぁ…僕にはよく分かんない。

 

世論的にはサマータイム賛成派が多いらしいんだけど、どうなんでしょう?

*1:国会で議論するのはだいたい内閣(行政)が持ってきた法律案だけど、国会議員(立法)が直接法律案を提出すること。このケースで可決した法案にはストーカー規制・LGBT・いじめ・サイバーセキュリティー・過労死問題等がある。