日曜日。「柴田夏まつり」というものに参加してステージで鍵盤を弾いてきました。
自分のバンドが無くなって1ヶ月ほど。久しぶりにステージで鍵盤を弾いたわけでございます。まだ1ヶ月ちょっとかぁー。もっと悠久の時が流れたような感覚がしてる。
もともと僕としてはこのお祭りに出る気は無くて。「暇だったらまぁブラブラと遊びに行くかなー」くらいのメンタルだったんだけど、なんか出る流れになりまして。
とはいえ、僕も中途半端なことはしたくなかったので迷ったんだよね。ステージに上がるのであれば全力でぶつかりたいし、それを中途半端にやっちゃうと音響や舞台設営をしてくれてる人にも申し訳ないでしょ?
というわけでメンバーが集結。というかヒロキチが集めてくれた。
3人いれば何でも出来る。大がかりなバンドも素敵だけど、音楽は「リズム」と「コード」と「メロディ」があれば成り立つ。ビート感があって、音の表情が分かって、その上にふわふわと言いたいことが乗っかっていればそれだけで良い。
音楽は1人であっても「弾き語り」として成立させる事が出来るし、大人数ならば役割分担が出来る。3人は音楽的にちょうど役割を分担しやすい人数なのかもしれない。
結局ライブが決まったのは2週間前くらい。そこから2回、計3時間程度の練習を経て本番へ。
1週間前に天気予報を見た時にはバッチリ晴れの予報だったのに、いつの間にかピンポイントで雨予報に。台風の影響らしい。ヤギ許さない。
そして迎えた当日も天気予報は覆る事なく、素晴らしいコンディション。
紛うことなき暗雲。なんかバキバキ雷鳴が轟いてる。
しかも場所によっては晴天なのに雷鳴ってる。怖すぎ。笑顔でヘラヘラしながら説教してくる人みたいなサイコな怖さがある。
設営自体は朝から皆様がやってくださっておりまして、僕が着いた15時ごろには「やることも出来るし中止することも出来る」というどっちにもすぐ舵を切れる準備はしてあった。
こちらはステージのシモテ側、つまり向かって左側のステージ袖。
ステージ上に雨除けのためのタープが2つ。ドラムセットやギターアンプが納められている。ギターアンプとかモニタースピーカーが一番濡れると危ないしね。壊れたりもするし、漏電・感電が怖い。
時折、強く降ったり弱く降ったり。
天気予報の雨雲レーダーもころころと予測が変わり続け、まったく読めない天気。
でも夜が近くなった19時頃に強行することに。その前からの雲の流れ的に行けそう、という。
というわけでササっと移動し、準備して、演ることに。もはや半ばゲリラ。雨がゲリラならこっちだってゲリラで行こう的な。別にそんなことないけど。
やったのは計4曲。時間の都合で逆に1曲増やしたという。
①丸の内サディスティック / 椎名林檎
急遽「増やそっか」ってなって対応出来たのがこれ。シンプルなコード進行の曲って助かる。全く音合わせもせずに開始。まぁ一緒にやるのがこの2人だし大丈夫でしょう、って感じで。
②光 / 宇多田ヒカル
この曲はムラセヒロキチと邑咲の2人でやった事がある曲だったので、僕的にも安心というか。僕が新たに乗っかるだけだしね。1曲目も2曲目もカホンのリズムから曲に入っていったんだけど、リズムの感じが丸の内サディスティックとダダ被りだったのでイントロで(一緒やん…)ってニヤニヤしちゃった。
③真夏の果実 / サザンオールスターズ
夏の宵に良い感じのしっとり感。見に来る年代的にもこういうのは一曲ほしいよね、って感じで話してて決まった曲。たしか。
ヒロキチが練習と違うリズムパターンでカホンを叩き出すサプライズ演出。渋いねー。ヒロキチがこっちを見て「やっべー間違えた」って顔をしてきたので無視しておきました。
④ 君の知らない物語 / supercell
ちょっと懐メロ的な曲を入れた後、アニソンというかそういうフィールドの曲もやろう的な。季節もちょうど良いし。
曲前のMCでの「アニメとか見る人ー?」って質問で一人しか手上げなかったけど、大丈夫?もはやそれは誰も知らない物語になってしまうのでは?とか無用な心配をしながら弾きました。アップテンポだし盛り上がったっぽいので良し。
鍵盤としてはこの曲が一番難しい曲であり、割と神経を使いました。
今回は座位での演奏だったんだけど、どうもソロとかで足を組んでしまうクセがありましてね。
そして足元に置かれたステージドリンクの缶チューハイロング缶。
お酒を飲むことによって集中力が上がるタイプなので、進んで飲んでます。とはいえ闇雲に飲めばいいとは思っていないので、合う合わないは人によりけり。
酔った状態ではパフォーマンスもビミョーになってしまうだろうしね。お酒を飲んでぐちゃぐちゃなステージにしちゃうタイプの人もいるし、そういう人にはオススメしない。
ちょっと潤滑油程度に入れるのが良いのです。
そんな感じで、無事に終わりました。
久々のライブだったこともあって、楽しかったです。
お祭りも満喫できたしね。イカがおいしかった。あと毎年ある串カツ屋台のおいしさのレベルが上がった気がする。(その後しっかりと冷凍カツの入った段ボール箱に書いてあるメーカーをチェックした)
お祭りの、あの雰囲気で食べるのが良いんだよね。
雰囲気も、空気感も、あのちょっとまだ残った昼間の蒸し暑さも、遠くに響く太鼓の音も。そういうのが全部スパイスになる。
別にそんなに特筆するほどおいしくなかった不格好なあのたこ焼きが、ずっと脳裏に焼き付いたりね。何年も後にふいに思い出してしまったり。
そんな記憶に残る風景の片隅に、「そういえばなんか音楽も遠くに聞こえてたな…」程度に僕らの音が残ってくれたら嬉しい。
「誰かの記憶に残れる」のは、居場所を改めていただいた気分になる。ありがとうね。