
ハーゲンダッツの仕掛ける、ローソン限定のシリーズ「マイスイート」。
こちらは現行のミニカップシリーズよりもさらにリッチな税抜300円越えでの展開。突き抜けている。
こだわりのフレーバーが度々出ているけども、今回出たのは「ストロベリーフロマージュクッキー」。
最近クッキーを乗せたアイスとかが静かに激戦ですからね…そこにハーゲンダッツが新作をぶち込んできたような形。
ハーゲンダッツ×コンビニの図式
ハーゲンダッツはかつては自社ブランドのお店を構えていた。そう、サーティワンのように。
しかし2013年には完全撤退。現在はスーパーやコンビニでの製品を取り扱うのみとなっている。
店舗を構えるには、もちろんコストが掛かる。
想像に容易い所では家賃、テナント料、水道光熱費なんかもそう。スタッフも揃えなきゃいけないし、トレーニングも必要だ。
店舗メンテナンスも必要になる。冷凍庫が壊れれば買い直し、照明器具に不調があれば買い替え、そうこうすると結構なコストが掛かる。
仕入れた物を売り切る前に期限が来てしまって廃棄する事だってある。
立地によっては全く流行らない事もあるし、固定された店舗を構える事はリスキーなのだ。
それに対して現在のハーゲンダッツのようにコンビニ等で流通させれば、いわば全国に拠点がある事と同義となる。
もちろんその分一緒に売られる競合もあるし、これにはこれでデメリットもあるけども、アイス業界としてはデメリットはそう多くは無い。
そんなハーゲンダッツは、現在セブンイレブン限定の「クリーミーコーン」、ローソン限定の「マイスイート」をリリースしている。
クリーミーコーンはコーンタイプの商品、マイスイートはワンランク上のスペシャルスイーツである。
ファミリーマートでも度々限定アイスは出るが、まだシリーズ化はしていない。
売れ行きや客層・価格帯等のリサーチ中なのかもしれない。
敢えてローソンで高価格なアイスを売る
ローソンで高価格帯、というのがミソである。
高価格帯といえばセブンイレブンのイメージが強いけども、それはつまり既に自社ブランドにて高価格帯の製品を多数出しているということ。つまり競合が多い所にさらに高価格帯の商品をぶち込むのはリスキーであり効果が薄い。互いに客を奪い合うだけである。つまりセブンイレブンに於ける高価格帯はレッドオーシャン*1的であると呼べる。
対してローソンの高価格帯はまだまだブルーオーシャン*2。最近はちょっとずつ高価格帯も伸びつつあるけども…。
つまりセブンイレブンでハイクラスなライン展開をするよりもローソンで行った方が勝機がある、と踏んだようである。
まだまだクリーミーコーンもマイスイートも年に1回くらいのペースのリリースなので、本格導入というわけでも無さそう。
ここからどうなるのか楽しみ。
新作「ストロベリーフロマージュクッキー」
カシス果汁入りのストロベリーソースを加えたフロマージュアイスクリームの上に、ストロベリーホワイトチョコレートコーティングを重ね、さらにその上にベリークッキーをトッピングしました。
とのこと。
つまりベースアイスはフロマージュアイス。ここにカシス果汁の入ったストロベリーソースが入る。
上にはストロベリーコーティングの層、そしてその上にはベリークッキー。
これは飽くまでも傾向の話だけど、冬のアイスは高級志向に寄りがち。
アイス消費が落ち込む分、リッチでご褒美感のあるアイスが選ばれるようになる。じっくりと手間暇を掛けたようなアイスがリリースされるシーズンである。
逆に夏はアイスが大量に消費される。多少実験的なアイスであっても、話題性が伴えばヒットする。ただし競合は多い。
このマイスイートの新商品も冬の流れに乗った様なリッチな商品だと感じる。
価格もリッチで税抜320円。税込だと350円にそろそろ届くかというところ。
食べてみる

パッケージも深みのある色合いのピンクとブラウン、そして金色が効果的に使われていて、高級感がある。
フタを開けると、さっそくクッキーの層がお目見え。

フリーズドライの苺のような甘酸っぱさが堪能できる。苺以外のベリー感もある。こちらにもカシス果汁が使われているのかも。
コーティング層を掘ると、下からは白いベースアイス。

こちらがフロマージュアイス。クリームチーズ系のクセの少ない味わいながら、チーズのコクを感じる。
ベースアイスの中にはストロベリーソースがマーブル状に入る。

このストロベリーソースはしっかりと個性が出ていて、飽きがこない。ベースアイスのみの部分、ストロベリーソースの強い部分…と代わる代わる味の印象が変わる。
まとめ
パッケージにイメージ画像が載っているんだけど、まさにこのまんま。
かなりリッチな気分になれるアイスであった。