ピアノトリオでアレンジしてみました。
【ピアノトリオアレンジ】リボン feat.桜井和寿(Mr.Children) / 東京スカパラダイスオーケストラ
多分不定期で色んな曲を弾いてみた的な事をする予定。
最近スカに触れる機会が多かったので、せっかくですし…という事で東京スカパラダイスオーケストラの新曲をば。
"アレンジして弾く"というのは僕としては選択肢が多過ぎて。
例えるならばヘアサロンへと行って「おまかせで!」と言われた美容師の気分と同じ。つまり、スキンヘッドからドレッドまで色々やりようはあるし、その中でも似合わせられるものも複数提案できるだろう。
アレンジもテクノやユーロビートまで振り切る事だって出来るし、メタル、ジャズ、ファンク…と様々な選択肢がある。
そんな中で。敢えてピアノトリオに絞ってみた。
だって本職はピアノですし。アレンジャーでもあるけども、やはり土台となる部分は鍵盤だし。
ピアノトリオはピアノとベースとドラムだけのほぼ必要最低限のみの構成。つまり、それぞれの個性が一番引き立つ。素材の引き立つ醤油ラーメン、みたいな。
その制約を以て、さらに原曲をよく聞くようにしてみている。
派手にアレンジしてぶち壊すのは案外と簡単な事で。それこそ化学調味料のような。
そうせずに原曲に近しいような雰囲気、ニュアンスを残したままで弾いてみている。
というわけで、原曲に倣ってスカを土台にしたアレンジをしている。
メロに入る前のキメのセクションはちょっとコードを変えて、フュージョンっぽいワクワク感を。原曲は「D→F→G」のパワーコードだけども、「D7add11→F7add11→G11」に変えた。
1番でも多用している裏打ち。これぞスカ、といったフレーズ。
慣れるまでは1拍目を抜く感覚が難しく、4拍目の裏まで同一コードを残し続けるのもある程度の集中力と慣れを要する。4拍目裏は次のコードが混在しやすい。
また、メロのどこが裏打ちのフレーズに当たるかを意識しておかなければならない。
とはいえ、裏打ちに集中しすぎるととてもメカニカルな硬い音になってしまい、ノリ感がいまいち出ない。他の音を聴きつつ、リズムをプッシュするような感覚で裏打ちをすると良い。
2番のAメロはボサノバを意識したようなフレーズに。ちなみに原曲はハーフテンポになり、少しレゲエっぽくなる。
ソロのようなホーンセクションの見せ場は、思わず前のめりになりそうなのをグッとこらえる。リードに気を取られ過ぎると左手の裏打ちがおろそかになるし、かといって左手を意識しすぎると右手のフレーズが立たない。
サビやイントロのフレーズはちょうどスケールを上ったり下りたりするようなパッセージが続き、指回しや指くぐりのいい練習になる。ウォームアップにも向いているかも。
ただ、しっかり指の体操をしておかないと指を痛めかねない。慣れないうちは遅めのテンポから。
落ちサビは右手のフレーズのごまかしが効かない。
後半は左手でハモリつつ昇るフレーズを。ここで左手と右手がばらけないように均一に鳴らす。
最後のサビではクリシェを使ってみたり。定番の締め方だけど、「これは合うな」と。
原曲でもA→Bmに行く過程でA#dimを通ったりしているので良い伏線になった。
それ以外はほとんど原曲に倣ったアレンジをしている。
今後も練習がてら楽曲を弾いたものを上げていきたい。
これが本職であり、僕の技量を分かりやすくチェックできる物たるので。
もしお暇だったら見ていただけると嬉しい。