ayuクリエイターチャレンジ。始めてから半月が過ぎた。
ここまで15作だ。まだまだ先は長いけども、ペースは掴めてきたし、何となく日常のルーティンにも加わった。
こうなるとしばらくは安泰。ただ、どこで何が起きるかは分からないので慎重に。
こちらのayuクリエイターチャレンジは基本的に自由なアレンジが認められている。
が、僕は独自の制約を課している。例えば「テンポやピッチはいじらない」など。
もしもこの制約を外すと、更にアレンジの可能性は広がるだろう。
でも、そういった制約を無くせば自分のアレンジの手癖へと近付けるだけだ。
ロックなビートが得意なギタリストだったら、バラードもダンスナンバーもテンポもチューニングもやりやすいように変えて全部ロックなアレンジになるだろう。
僕はそれは面白いと思えないので、ある程度の制約――いわゆる「縛りプレイ」をする事にした。その方が燃えるし、なにより楽しい。
不自由の中で捻り出すアイディアほど美しく見える。幾分イビツでアシンメトリーで粗い方が、僕はエンパシーが芽生えるね。ぬくもりもある。
そんなわけで、原曲とまったく同じヴォーカルのトラックを使ってもこれだけの多様性、そして人が違う事による解釈の違いが生まれる。
つまり、仕上がっている楽曲でもヴォーカルデータだけ僕にくだされば全く別物に仕立て上げる事が出来る、というわけです。仕事ください。
11日目(5/27):JEWEL(BPM132)
原曲はバラード。ピアノとヴォーカルのみ、みたいな感じでとてもしっとり。
11. JEWEL / 浜崎あゆみ【ayuクリエイターチャレンジ】橋本ねこmix.
歌謡曲風にリメイク。テンポはそのまま。
原曲を聴く前にアカペラデータのAメロとサビを聞いて、「ああ、これはもう絶対歌謡曲にする」と思い、制作。
いつも原曲を聴くのはアレンジがワンコーラス分ほど出来上がってから。
思い付いたアレンジと被ってたらイヤだからチェックとして聴く。あと、先に原曲を聴くと引きずられちゃうから、ある程度完成させてから原曲を聴くようにしている。
するっと歌謡曲のアレンジが馴染んだので、原曲もてっきり歌謡曲風かと思いきやまさかのバラード。というわけで無事歌謡曲として仕上がったのです。JUJUとかmiwaとかが歌ってそうなイメージで。
12日目(5/28):Last minute(BPM79=158)
12. Last minute / 浜崎あゆみ【ayuクリエイターチャレンジ】橋本ねこmix.
こちらはEDM系のアレンジで。
構成やアレンジの内容としてはとてもシンプル。オリーブオイルで炒めただけ、くらいシンプル。
後半に行くと音が増えたりちょっとしたギミックがあったりと、そういう飽きない工夫やハッとさせるような仕掛けは随所に。
ヴォーカル以外の何かが目立ち過ぎる事が無いように、全体のまとまりは意識。
13日目(5/29):Love song(BPM109)
13. Love song / 浜崎あゆみ【ayuクリエイターチャレンジ】橋本ねこmix.
いわゆるトロピカル系のEDMアレンジ。
2日目のBLUE BIRDでトロピカルEDMに寄せるかラテン系に寄せるかで揺らいだので、今度はしっかりとトロピカルEDMへ。
でもそれだけじゃなぁ…と思い、4ビートっぽいものを入れたり。ガチガチにジャズっぽいフレーバーを入れてしまうと主題のトロピカルEDMから浮いちゃうので、浮かない程度の4ビート感に。
この4ビートの部分の歌い方的にちょっと演歌も候補に出てきてしまったので、もしかするともしかしたかもしれない。
14日目(5/30):LOVE ~Destiny~(BPM91)
14. LOVE ~Destiny~ / 浜崎あゆみ【ayuクリエイターチャレンジ】橋本ねこmix.
原曲はしっかりバラード。敢えてぶち壊すのも一興だったけど、コード感や歌い回しが結構限定的だったので、おとなしくバラードアレンジへ。
左右に配置したピアノによる連弾がメイン。中盤からはドラムやベースが入り、よりリッチな構成に。
要所要所に鋭いコードを入れたりして。バラードを盛り上げるコードたち。
15日目(5/31):M(BPM103)
15. M / 浜崎あゆみ【ayuクリエイターチャレンジ】橋本ねこmix.
ドラマの主題歌にもなっている本曲は今回のayuクリエイターチャレンジのメインテーマと言っても良い。
よってアレンジをしているクリエイター諸兄も多く、もうアレンジしつくされている曲でもある。
なので、どういうアレンジに持っていくかを非常に悩んだ。
落ち着いた所は、冬の都市の夜。
ちょっとメタリック…無機質的であり、冬であり、夜。そんなイメージを含ませながら作った。
「M」が終わったことでやや肩の荷が降りた感がある。
原曲を知っている物も多くは無いがあり、「M」もそのうちのひとつ。
原曲のイメージも強く、そこを崩しつつ崩し過ぎない塩梅を探るのに苦心した。
5月後半から始めた本企画も、これで半月。まだまだ行けそう。