もう狙ったかのようなデザインのビール「LUCKY RABBIT」をいただく。
「卯」って書いちゃってるもんね。もう卯年専用じゃん。
LUCKY RABBITについて
LUCKY RABBITはビール。度数は5%。
アメリカンスタイルのペールエールに分類される。
苦味の指標ことIBU*1は40。
ジャパニーズビールの雄、アサヒ スーパードライがIBU16らしいので、そういったビールから比べるとかなり苦めに感じることだろう。
「白ワインのようなフルーティーなアロマと心地の良いモルト感」との事で、かなり香りが楽しめそうだ。
ペールエールについて
ペールエール、というのはビールの分類のひとつ。
こちらでもちょっと触れているので、お時間あればどうぞ。
注いでみる
ペールエールは日本の多くのビールと違い、飲み頃の温度が異なる。
日本のビール*2は冷えていれば冷えているほどおいしいとされる。
確かに喉ごしもキレも温度が低い方が鋭く感じられる。
対してこちらのエールは冷蔵庫の温度だとちょっと冷やしすぎ。
少し常温に慣らした方が香りが開く。
注ぐと鮮やかなイエローブラウン。
香りはとてもフルーティー。もう絵にかいたようなフルーティー。これをフルーティーと言わずに何をフルーティーと言うのか。
飲んでみる
飲みやすい飲み口。炭酸もそこまで強くない。
本当にフルーティーで、香料でも添加しているのではないかと思ってしまったほど。
しかし使っているのは「麦芽、ホップ、米」のみ。
ちょっと脱線するが、原材料を見て「えっ、米?」って思う人もいるかもしれない。これは他のビールに入っているコーンスターチと同じ役割だと思ってほしい。
まぁこれはいわゆる副原料ってやつで、ビールにうるさい諸兄殿やドイツ人に言わせれば「副原料が入っているビールは本物ではない」となるわけだが、日本国内でなかなか"本物のビール"とやらを見つけるのは難しい。
僕はこの議論には不参加としたいため、ここではこのまま話を続ける。興味のある人は適当に検索して戦禍へとその身を投じてほしい。
飲む前からフワッと香るフルーティーな香り。確かに説明通り白ワインを想起させる。
ゴクッと飲むと後から顔を出す苦味。「やぁ」と手を振りじりじりと近寄ってくる。
春菊のような爽やかなほろ苦いホップの後味。しかしその強さはさりげなく、IPAみたいに顔がひん曲がるほどの鮮烈な苦味ではない。ただし、結構長く余韻が続く。
最近はクラフトビールが手軽に飲めるようになったが、僕はいまだにこういったビールはクリスマスマーケットやオクトーバーフェス、はたまた海外系のテーマパークの味だ。普段とは違うビールの味に、自然とわくわく感が込み上げる。
日本のビールみたいに「揚げ物!餃子!」みたいな感じではなく、ちょっと良いウィンナー等の肉料理やザワークラウトと合わせたい味だ。
よく見たら「黄桜」じゃん
メーカーを見てみると、「黄桜」の文字。
えっ、あの日本酒で有名な黄桜?と思って調べるとやはりそうらしい。
なるほど、それじゃあ副原料の米も頷ける。
今は日本酒のみならず、ビールやスピリッツも手掛けているらしい。もう日本酒のイメージしか無かったからびっくり。
黄桜と言えば日本酒「金印 黄桜」はもちろん、パックの「辛口一献」「呑(どん)」も有名である。有名ではあるが、一世代前~二世代前のイメージだ。
結構遊び心のある商品も多くて、ちょっとイメージが変わった。もっと伝統的で無骨なイメージだった。
「悪魔のビール」なるIPAとアメリカンブラックエールも発見してしまったため、次回の標的になるかもしれない。
それではまた。