定番チョコと言うべきか、高級チョコと言うべきか、人気チョコと言うべきか。
題字としてどの言葉を枕にするかを悩んだあげく、定番にした。
リンツのチョコレートは今や定番になりつつある。個人的にはゴディバやモロゾフ等の大定番に次いで、「それなりに高級であり入手もしやすいチョコレート」だと認識している。
リンツ、とは――?
リンツ(Lindt)はスイスのチョコレートブランド。
1845年にスイスでダーフィト・シュプルングリーとロドルフ・リンツが立ち上げたブランドである。
シュプルングリーはパティシエであり、小さな菓子店を運営。リンツは従来のチョコレートの概念を覆したチョコレートを開発した。
その後シュプルングリーの家系がリンツのチョコレート店を買収し、現在の形に至る。会社名としては「リンツ&シュプルングリー」だが、日本では普通にリンツと呼ばれる。
当時のチョコレートは今のように滑らかでくちどけの良いものでは無かったが、リンツはそんなチョコレートを変えようとした。
失敗は続き、周囲の人からは笑われ続けたが、リンツは気にせず開発を続けた。
薬剤師の家系だったこともあり、成分分析や細かい実験も多く行った。
失敗続きのある日、機械のスイッチを切り忘れた*1事から滑らかなチョコレートが完成するという事件が起こる。
この滑らかなチョコレートは驚きをもって受け入れられ、以降今まで続くチョコレートブランドとなる。これが1879年のこと。
この工程は今日のチョコレートづくりでは欠かせない「コンチング(温めたチョコレートを拡販し続ける)」の技法となったという。たぶん諸説あり。
看板商品「リンドール」と日本への進出
リンツといえばリンドール。リンドールを社名だと思っている人もいるんじゃないかと思えるくらいの代名詞である。
丸いトリュフチョコレートの製品を「リンドール」として販売している。これは「リンツの黄金(フランス語でor(オール))」という意味で、繋げてリンドール(Lindor)としている。
この看板商品が出来たのは1949年。
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その後、会社としても成長と体制再編を続け、日本にも2010年にリンツの法人となる「リンツ&シュプルングリージャパン株式会社」が登場。
製品輸入や販売、カフェの運営を行っている。
バレンタインデーの催事場では定番に
バレンタインのシーズンが近づくと、デパートや百貨店の催事場には世界中のチョコレートが集結する。
その中にはもちろんリンツの存在も。
僕はバレンタイン特集を毎年ハシゴするくらいにはチョコレートモンスターなのでもちろんチェック済みだが、ここ数年は特にリンツの認知が広がってきていると思っている。ネット通販も強化されているし、本当にゴディバ等に並ぶくらいどこでも買えるようになってきている。
ゴディバは良くも悪くも色んな意味で「分かりやすい」ので、そういうのを避けたい人が選ぶには最適かなと思っている。
リンツももう僕の中ではすっかり定番化してしまっているのだけど、改めてリンドールを食べてみることにした。そういえば最近食べてなかったなぁと思いつつ。
買ってみる
実は去年と今年はバレンタインの特設催事には足を運んでいない。
新型コロナウイルスがどうこう言い出してからは、本当にコンビニやスーパーくらいしか外出しなくなってしまった。2020年から2021年の今までで、栄に降り立った回数は2回。名駅には行ってすらいない。
食べ歩いたりグルメなお店に行くのは趣味だけど、街中は極力歩きたくない。しっかり対策を行っている店内は安全だろうけど、そこに至るまでの道のりを避けている。
しかしリンツのチョコはネットでも購入可能。しかもオフィシャルショップが堂々と運営しているので安心。
よく分からないネット上の代理店が扱ってるのって、ちょっと不安だしね。
リンドールは様々なカラーのラッピング、そして様々な味わいがある。フレーバーは20種類以上を展開。
詰め合わせも色々なサイズ・価格の物が揃う。だいたい1個あたりが100円となる価格設定だ。
バレンタインやハロウィン、クリスマス等での限定フレーバーも登場する。
今回買ったのは「バレンタイン リンドール リボンギフトボックス」。
バレンタイン用のギフトボックスは数種類あり、お手軽な物だと1000円を切る。リンドールは個包装だから配りやすく、職場等でも使い勝手が良い。
こちらのギフトボックスは16個入りのもの。だいたい2000円くらい。
中にはリンドールがごろごろ。
カラフルでかわいらしい。見た目でも楽しい。
こちらは16個入りだけど、リンドールの種類としては6種類が入っている。
一番目を引くハート型のリンドールは、その名も「ハート」。
赤色はお馴染み「ミルク」。青色も定番フレーバーの「ダーク」。
ピンク色は「バレンタイン」。緑色は「ピスタチオ」。オレンジ色は「オレンジ」。
このうち、「ハート」と「バレンタイン」はバレンタインシーズン限定フレーバーである。
「ハート」と「ピスタチオ」は2個ずつ、他のフレーバーは3個ずつ入り、計16個となっている。
食べてみる
リンドールは基本的に二層構造になっている。外側を"シェル"と呼び、中身を"フィリング"と呼ぶ。これらの組み合わせによって様々な味わいやハーモニーを演出している。
フィリングは総じて滑らかで口当たりが良い。シェルも上質な香りが鼻を抜けるのを楽しめる。
ミルク
ザ・定番フレーバー。
シェルもミルクチョコレート、フィリングもミルクチョコレート。
まずはこちらから、といった挨拶代わりなフレーバー。
コシのあるミルク感。じわーっと口の中で幸せが溶け出すような感覚。
ダーク
ダークチョコレートのシェルに、フィリングもビターチョコレート。
リンドールには「60%カカオ」というフレーバーもあるが、それよりもビターらしい。確かにシェルはかなり甘さ控えめで、ホクホクしたカカオ感も楽しめる。
バレンタイン
シェルはミルクチョコレート、フィリングはホワイトチョコレート。
正直ホワイトチョコレートってそんなに好きじゃないんだけど、これは好きかも。
ホワイトチョコのあの油脂のコクがしっかり活きていて、シェルと相まって甘々。パッケージもハート柄が描かれていて甘々。
これがバレンタインか…。
ピスタチオ
地味に好き。だけどピスタチオって好みが分かれるよね。
シェルはミルクチョコレート。フィリングはホワイトチョコベースにピスタチオフレーバー。
ピスタチオを何粒詰め込んでるんだろう…ってくらいの濃密なピスタチオ。香ばしさとナッツ系由来のミルク感がホワイトチョコと相まってトロリと濃厚。余韻も凄い。
オレンジ
シェルはミルクチョコレート、中身はオレンジフレーバーのチョコレート。いわゆるショコラオランジュ的なフレーバー。
フィリングのチョコはほんのりビターめにチューニングされていて、ちょっと大人の味。ほろ苦さ、爽やかさ、甘さが押し寄せる。
ハート
ハート型のチョコレート。いいですよね。中身見たかったから割ったけど。
実は味としては「ミルク」と同じらしい。バレンタインシーズン用のフォルム、って感じらしい。
安定しておいしい。なんかハート型の方が甘く感じる気も…しないでもない…。
なお、ハートはバレンタイン~母の日までの限定フレーバー。
まとめ
家にリンツのチョコレートを置いておくだけで、もし何か辛い事があっても「でも家に帰ったらリンツのチョコレートがあるし!」で乗り切れる。
公式ネットショップは2/10 朝8時までの注文でバレンタインに間に合うらしい。
*1:これが故意か狙いかは不明。