ねこらぼ( 'ω')

名古屋でこそこそと活動っぽいことをしている橋本ねこのブログ( 'ω')

VOCALOID 5 リリース!早速導入してみて気付いた、今までとの差

 

VOCALOID」「ボカロ」。音楽を日常的に聴く人ならばほぼ全ての人が耳にしたことのある言葉だと思う。

音声合成ソフトとして最先端を独走し続けるのがVOCALOIDだ。

 

それこそ10年以上前、テレビでYAMAHAの特集をやっていて。
「その場で声を解析して、ピッチを変えたりして音声を合成できる」という技術を紹介していた。
取材に行っていた女性アナウンサーの声をサンプリングして、楽曲を仕上げていく様子を公開していたのを見て、僕は幼いながらに「うわ、すげぇ」って思ったものである。

そう、「VOCALOID」はあのYAMAHAが手掛けています。ピアノでおなじみの。
プロジェクトとしては2000年に始まったらしい。もちろん最初は技術的にもメインボーカルに使えるようなシロモノではなく、バックコーラスを想定した物だったという。

でも、ニコニコ動画界隈でサブカルチャーと上手くマリアージュ。独自の文化をガンガン進化させていって、ボカロありきの曲だって数多く生まれてる。
みんなご存知初音ミクの歌声ソフトのリリースが2007年。鏡音リン・レンも同年、巡音ルカは2009年のこと。
ボカロの声をまるで生声のようにカスタマイズしたり、機械臭さを逆手にとったり人間では再現できない高速な発音をさせたり。

僕としてはボカロと生声の間で上手い事住み分けが出来ていたのは、ある意味でボーカロイドが人間に近過ぎないからだと考える。それぞれに良さや特徴があるから住み分けが出来ている。
例えば電子ドラムが出てきたり電子ピアノが出てきてもドラムやピアノが消えないのはどちらにもそれぞれの良さがあるから。それぞれのメリットがあるから住み分けが出来ている。

 

さて、そんなボカロから、ついにver5がリリースされた。
初代ボカロから15年。かなり操作も優しくなった印象。初代やver2あたりは割と調整も複雑で、リアリティを出すための調整はかなりの技量が必要だった。でもver5は視覚的にも分かりやすく、より直感的に求めている音に出来るような印象を持った。

 

ver5になって何が変わったのか

ユーザーインターフェース(見た目)

まず、ユーザーインターフェースが大きく更新された。
ver4もシックでイケてる見た目だったけども、そこからちょっとDAWに寄ったようなデザインに。

 

僕としてはこのサイバーな水色が好き。プラグインっぽくて馴染みもある。
インターフェースが変わったとはいえ基本的には従来通りのピアノロールを使用した作り方なので、今までのバージョンを触ったことがあったりMIDI打ち込みをしたことがある人ならばすぐに馴染むと思われる。

ビブラートや音量も視認しやすい。一瞬で感覚的に把握できるから、かなりストレスフリーに制作できそう。

なお、ボカロに歌わせるのは簡単で、ピアノロールで音程と音の長さを指定して、歌詞を流し込むだけ。適当に並べても、割とそれなりにリアリティのある発音をしてくれるはず。

 

 

・歌唱スタイルのプリセット

 

今まではパラメーターで設定していた部分をプリセットとして選ぶだけでそれっぽく出来る機能。

従来までのverではどちらかというとマニアックなカスタムだったので、ここまで調整したことが無かった人も多いはず。

ver5では「歌唱スタイル」というものを選択するだけで、そのジャンルに合わせた歌い方に勝手に変わってくれる。直感的に選ぶ事が出来る。

こちらはピアノロール画面の上部にあるタブ「STYLE」から呼び出せる。

 

 

 

・歌詞のプリセット

 

サンプリング済みのワンショットデータが1,000個以上用意されている。

これはいわゆる「音ネタ」みたいなもので、「オゥイェー」みたいなデータがたくさん用意されている。ラウンジ系ミュージックのバックコーラス(3人くらい並んで歌うゴスペルっぽい人たちみたいなイメージ)のやつから、そのまま並べるだけで曲になるんじゃないかみたいなネタまで本当にたくさんある。
英語・日本語ともにある上にとにかくたくさんあるので、とりあえず聞いてみると何か創作意欲を掻き立てられるかもしれない。

それこそループ素材のような使い方も出来るし、楽曲のバックにちょっと付け足す使い方や、メイン素材として使ってみても面白い。

なお、このメニューはウィンドウの右上にあるアイコンから呼び出せる。

 

・ATTACK / RELEASE EFFECT

 

これも大きな改善点。

今までは一音一音手作業で調整していた「しゃくり」や「ビブラート」を下部のパレットに表示されているプリセットからコピペするだけで簡単編集。
いわゆる「調教」が簡単に、そして感覚的に出来るので、初心者や今までそういう調整をしていなかった人にぜひ使ってほしい機能。

アタックが音の立ち上がりの部分。そっと歌い出したり、最初からフルボリュームで歌ったりとか。

対してリリースは音の終わりの部分。歯切れよく終えたりビブラートをかけたりだんだんボリュームダウンしていったり。

こちらは画像内上部の[CONTROL]にある"{ }"のアイコンから呼び出せる。

 

 

実際に使ってみた感想

今までマニアックだった「調教」がかなり身近になって、間口が広がったように感じた。
歌唱スタイルやアタック/リリースエフェクトを調整すればかなり「それっぽく」なるので、あとは気に入らないところをカスタマイズしていくだけで完成。
今まではゼロからクリエイトしていく感覚だったものが、ver5ではプリセットを比較しながらイメージに近い物を選んでそこから調整して仕上げるようなやり方に変わっている。それは歌詞プリセットにも通じるところがある。最初から用意されているものを選んでみて、「ちょっと違うな」と感じたらそこから調整していく。

今まで「ボカロってリアリティのある設定をしようとすると使いづらいんだよなぁ…」って思って遠ざかってた人にはぜひ使ってみてほしい。

 

 

ver5の強力なボイスバンク

ver5はソフトとともに即戦力な4種類のボイスバンク(PREMIUMは8種類)が付いてくる。

※ちなみにver5から「歌声ライブラリー」が「ボイスバンク」という名称に変更されている。

STANDARDならば、

  • Ken…日本語/男声
  • Kaori…日本語/女声
  • Chris…英語/男声
  • Amy…英語/女声

が入っている。

 

 

「Ken」はEXILE風なソウルの香りのするJ-POPやK-POPに合いそう。甘い感じの声質なので、ゆったりめのテンポで歌い上げるような楽曲に使いたい。バンド向けではなさそうだけど、そのミスマッチ感を狙うのも面白そう。

「Kaori」はエネルギッシュなボイスバンク。今までのボカロの女声がどうしてもアニメ/エレクトロに寄ってしまっていたことを考えると、住み分けが出来てとても使い勝手が良い。Superflyのような楽曲やバンドサウンドでも使えそう。ロングトーンが特徴的なので、上手い事使ってみたい。

「Chris」はR&B系を主軸として、クラブサウンドにも使えそう。甘め~まくしたてるようなラップにも使えそうな感じ。

「Amy」は思い描いた通りの女声ソロシンガーって感じのボイスバンク。エフェクトをかけてコーラスとして使ったりゴスペル風のアンサンブルもうまくマッチしそう。もちろん声量を活かした楽曲にも。

 

全体的にソウルフルな印象。今までのボカロのライブラリーが声質の特性上デジタルサウンドがフィットしていたのに対し、今回のボイスバンクは生楽器にも馴染みが良さそうな声質が揃った。

もちろんver5上で従来のバージョンのライブラリーも使えるので、よりジャンルによって適切な声の使い分けが出来るようになった印象。

 

 

価格について

VOCAROID 5には2種類あって、「STANDARD」と「PREMIUM」が用意されている。
この二つに機能差は無く、シンプルにボイスバンク数の違い。

価格はSTANDARDが27,000円で、PREMIUMが43,200円。PREMIUMにはボイスバンクが4つ追加されているのだけど、もちろん「STANDARD+後からボイスバンク購入」よりも「PREMIUM」を買っちゃったほうがお得ではあるので、もし今後増設の可能性があるならばPREMIUMも視野に入れると良い。

ver3やver4を持ってる人はアップグレード価格で購入できるのでお得。STANDARDが16,200円で買えてしまうので、「最新verにアップグレード出来て、しかも最新ライブラリーが4つも入手できる」って考えると買うしかないような価格。なお、PREMIUMへのアップグレードは25.920円。ボイスバンク4つに差額分の価値を感じるかどうかで決めればいい。

 

互換性について

VOCALOID 3,4で入手済みの歌声ライブラリーについてはver5でも利用可。
また、VOCALOID3,4で制作したデータ(vsqx/smf)をver5で読み込むこともできる。

ただし、それぞれ逆が出来ないので注意。
つまり、ver5のボイスバンクはver3,4では読み込めないし、ver5で制作したデータ(vpr)はver3,4では読み込めない。

 

結局買った方が良いのか

それは個人による。

…ではあまりにも投げやりなので、個人的な見解を。
個人的に導入の決め手になったのはver5のボイスバンク。僕の楽曲制作の案件として、例えばアイドル用の楽曲ならばボカロの仮歌で十分雰囲気を出せていたのだけど、どうしてもバンド系やバラードだとボカロの声質はマッチしなかった。そんな折にver5のボイスバンクを聴いて、「これなら幅が広がる!」と思い導入を決意した。アップグレードだったからそんなに値段も掛からなかったしね。

というわけで、僕としては「ボイスバンクが必要かどうか」で決めれば良いと思う。
そういうソウルフルな声質を活かした楽曲を制作する予定が特に無いのならば、敢えて導入する必要もそこまで無いのかなとは思う。でも、ボイスバンクが使えそうならば買って損は無いかなと思う。

こちらは公式サイトでサンプルが聴けるので、実際に聴いてみてもらいたい。

 

 


VOCALOID 5

2018年7月発売

開発元:YAMAHA

プラットフォーム:PC(Win/Mac)

容量:20GB以上(STANDARD)

 

VOCALOID公式サイト

 

VOCALOID ( ボーカロイド・ボカロ ) 公式サイト

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