サッポロビールから新たな黒ラベル「エクストラモルト」が出た。
いつもの黒ラベルと飲み比べしつつ、その差を感じてみる事にした。
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"エクストラモルト"とは――
エクストラモルトの"モルト"とは麦芽のこと。ビールの重要な主原料のひとつである。
このエクストラモルトではその名の通り、麦芽の使用量をアップしている。
普通のサッポロ生ビール黒ラベルのモルト製造地は複数あり、それらをブレンドして出来ている。
そのモルトの種類の中のひとつにサッポロビールが2011年に開発した「旨さ長持ち麦芽」というものがある。これはビールの劣化原因になる酵素「LOX-1」を持たない大麦から生まれた麦芽である。
こういうのを見ると醸造って化学だな、って感じる。
エクストラモルトではこちらの旨さ長持ち麦芽を100%使用している。
「一口目の麦のうまさにこだわった、今だけの特別な黒ラベルを是非お楽しみください。」とのこと。期待が高まる。
また、アルコール分を0.5%高めることで、"生のうまさ"と"さらなる麦のうまみ"を両立しているらしい。
通常の黒ラベルと比較するとカロリーも若干上がり、プリン体の量も7.5mgから11.0mgにアップ。気にしている人は注意。
買ってみる
スーパーやコンビニで購入可能。
目を惹く赤いラベルにいつもの金星。目立つしサッポロビールだとすぐ分かる。
350ml缶と500ml缶がある。
飲んでみる
サッポロ生ビール 黒ラベル エクストラモルト
さっそくエクストラモルトをグラスに注ぐ。
見た目はほぼいつもの黒ラベルと同じに見える。
一口飲んでみる…その前に香りがすうっと風のように吹いてくる。
そのまま飲んでみると、さわやかな苦み、甘味、香ばしさ…とかなり"穀物感"を感じる仕上がり。
ホップも活きている。最近のクラフトビールにちょっと寄せているような仕立て感。
かと言って変な雑味や行き過ぎた主張、個性も無く、その辺はさすがサッポロビール。
サッポロ生ビール 黒ラベル
いつもの。
大手の日本のビールメーカーがキレ!ドライ!みたいな感じを謳うのに対して、サッポロ生ビール黒ラベルは非常に飲みやすい。イキイキとした若手社員、みたいな感じじゃなくて、ある程度余裕の出てきた中堅社員、みたいな。
いわゆる「ビールが苦手」な人の救世主、もしくはビールがおいしいと思えるようになるための突破口としてもおすすめしたい。
口当たり、味わい、余韻、どれを取ってもマイルドで飲みやすい。
これが苦手というか「ビールらしさに欠ける」と思ってしまう人もいるだろうけども、先述の通りビール入門として是非おすすめしたい味なのである。
まとめ
「エクストラモルト」はサッポロビールらしさはそのままに、昨今の個性のあるクラフトビールを好む人たちにもヒットしそうな味づくりがなされていると感じた。
期間限定なのが惜しいくらい。