ねこらぼ( 'ω')

名古屋でこそこそと活動っぽいことをしている橋本ねこのブログ( 'ω')

詰め替えを想定しているボトルのポンプ部分は自立しろ


僕もそれなりに環境の事を考え、なるべくプラスチック製品を減らそうとか考えたりもしていなくもない。

身近な例だと「詰め替え容器」がある。
詰め替え容器は衛生用品周りと相性が良く、シャンプー、ハンドソープ、洗剤、柔軟剤などで多く見られる。

 

詰め替えの仕組み

仕組みとしては、最初に元となる比較的堅牢な作りのボトルを買う。もちろん中身入り。
そして次に買うときは柔らかいプラスチックバッグに入っている詰め替え用を買って、自分で中身が空になったボトルへと移し替える。

メリット

これはそれぞれの立場から見てもメリットのある買い物である。

消費者目線

コスト面でメリットがある。詰め替え用は安く設定されているものだ。
本当に詰め替え用の方が安く作れるから安いのかどうかは分からないが、まぁ安いなら選択肢としてアリだ。

もし仮に詰め替え用の方が1gあたりが割高だったりしたら、わざわざ不便な詰め替え用を選ばない人は多いだろう。

製造者目線

詰め替え用の方が簡素なパッケージで良いため、コストカットが可能となる。
例えば液体を泡にして排出するポンプの機構は本体のみにあれば良い。詰め替え用は詰め替えることさえできれば良いので、ポンプ部が不要になるのはコスト面で差が付く部分となるだろう。

また、詰め替え用を用意することで、続けて自社製品を買ってくれる確率が上がる。
その戦略のせいで、他社製品と互換性が無いような複雑なクソ仕様の本体ボトルを出しているメーカーもあるとかないとか。

さらに、ちょっと斜な言い方だが、詰め替え製品を出すことで「環境に配慮している感」を演出することも出来る。

環境

一般的に詰め替え用は環境負荷が軽いと云われている。

使用するプラスチックの量が少ないとゴミの量も減る。毎度毎度ボトルを捨てているとシンプルにゴミの嵩が増し、環境負荷が高まる。

環境に配慮するならば、個包装よりシンプルな包装、複雑な作りのポンプボトルよりもシンプルな袋形容器、という感じ。

デメリット

もちろん詰め替えにはデメリットもある。
環境やコストも大事だが、それにより毎回ストレスが溜まったりしては生活の質が下がる。

元のボトルの劣化

まず、「元のボトルを洗うのかそのまま継ぎ足すのか問題」がある。
内部に汚れがある場合は洗った方が良いが、せっかく洗っても水滴が残っているとそこから中身の品質劣化に繋がることがある。
水は必ずしも清潔ではないし、清潔を維持するものでもない。水と詰め替える製品との成分面での相性もある。

また、ボトルそのものも繰り返ししようするとポンプ部が壊れてきたり蓋が緩んだりと不具合が出てくることも。

手間

基本的に、詰め替え用はボトルに詰め替えないと使えない。
そして詰め替え作業が億劫に感じる人もいるだろう。

詰め替え作業をするにあたって

僕はなるべく1回は詰め替え用のものを買って詰め替えて使うことにしている。
2回目以降はボトルの劣化具合を見つつ要検討。特にバスルームで使うようなボトルは劣化が早い。

 

詰め替えるときはボトルから蓋兼ポンプ部分を外し、注いで入れ替えるものがほとんどだ。
ここでひとつ、僕にとっては非常に重要な問題に直面する。共感する人もいるかもしれない。

外したボトルのポンプ、どこに置くか問題

シャンプーでも泡タイプハンドソープでも消毒アルコールボトルでもいいが、外したポンプ部をどこに置こうか悩む。
"分かっている"メーカーはポンプ頂点(つまり押すところ)が平らになっており、逆さまに置くと自立する。

しかし、特にシャンプーなんかの長いボトルのポンプはこの方法ではなかなか自立しやしない。すぐもたれかかってくる。この根性なし

奇跡的になんとか不安定に自立したと見せかけて、こっちが詰め替え中に両手がふさがっているときにフラッ…とし出す。

ポンプを救うか、詰め替えを優先するか

さぁ、どっちを取る?

ポンプなんて洗いにくいし、吸い上げる部分に前の剤が残っているなら床でバウンドなんかしてもらうと掃除が面倒だ。

 

かといって詰め替えているこちらの手を放すのか。
詰め替え容器の詰め替え途中の物なんて当然自立してくれないので、手に持ちながらポンプを支えるか、詰め替えを捨ててポンプを支えることに全集中するか。

 

ましてや、仮に詰め替えを捨てたからといって、お前にポンプを救えるのか。

どちらも救えないという最悪のシナリオもあり得る。虚無になりながら、床に散乱したシャンプーだかハンドソープだかの残渣を拭い取る未来がこちらを覗いている。

 

これはもはやトロッコ問題である。

このままトロッコが進めば5人が死ぬ。自分はポイント切り替えのレバーを触れる位置に居る。しかしポイント切り替え先にも1人いて、ポイントを切り替えればその人は死ぬ。

ポイントを切り替えれば犠牲者は少なくなるとはいえ、自分の意志でのコントロールによって人が死ぬのは夢見が悪い。しかしこのままだと5人が見殺し。究極の選択である。

それと同じ状況が(規模感が恐ろしく違うが)今ここで起きている。どちらかを選択しなければいけない。
このまま詰め替えを継続するのか。それともポンプを救うのか。
ポンプを見殺しにするのか。しかしポンプを救う選択をすることで詰め替えが犠牲になる可能性もある。

 

というわけで、詰め替え用製品を作るメーカーに切に願う。

ポンプを自立させてくれ。こんな不毛な争いはもう見たくないんだ。

本体価格が数十円上がっても構わない。だってポンプが自立しないだけで「次は他のにしようかなぁ」ってなるくらいなので。すなわち、ポンプが自立するか否かが購買の決め手になるということである。

せっかく気に入ったシャンプーがあっても、ちょっと他メーカーに揺らいでしまうきっかけになり得る。

 

意外と自立してくれないポンプって多いのだけど、これって意外と皆気にしないのかなぁと思ったり。どうなんでしょうか。