ねこらぼ( 'ω')

名古屋でこそこそと活動っぽいことをしている橋本ねこのブログ( 'ω')

「祝福/YOASOBI」について


ヒットチャートソングをオルゴールアレンジするチャンネルを運営している私、橋本ねこ。

せっかくならば、作成しているときに感じた事を書き起こせば何かしら(?)になるのでは?と思い立ち、筆を執る。

 

 

今週のBGM

youtu.be

毎週月曜日の朝にアップロードしているオルゴール動画。

楽曲はだいたい20曲程度を目安に、週によって変動する。

それらを5~7回程度ループさせたものを一本の動画としてまとめ、尺としては6時間以上にはなるようにしている。BGMとして流しっぱなしに出来るようにね。

だいたい追加するのは週に1曲ないし2曲。無理のないペースで続けている。

 

祝福 / YOASOBI

今回はYOASOBIの「祝福」を追加した。

公式からオフィシャルのMVが上がっているので、そちらも載せておく。

youtu.be

 

テレビアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のオープニングテーマであり、世界観を反映させた歌詞・楽曲になっている。

これまた個性的であり、YOASOBIらしさも感じる楽曲。本記事では歌詞については割愛させていただくので悪しからず。

 

ギターリフのようなサウンドのあるセクション

イントロやアウトロで聴かれるギラついた重めのセクション(0:12~)。これはシンセとエレクトリックピアノを多重に重ねたものであり、まるで歪ませたギターロックサウンドのような効果を持つ。

ハーモニーもまるでギターリフのよう。コードを奏でるというよりもフレーズ、すなわちリフとして成り立つような音を奏でている。

 

近年の手法ならばギターを重ねて入れた方が手軽に重みが出せるため、そちらが主流。しかし敢えてその手法を取らない事で独自性が感じられる。

同じくYOASOBIの「怪物」でも似たようなハードなセクションを聴く事が出来る。

 

独特の浮遊感

コードを構成する3つの音の他に、4つめの音として7thを付与する進行が多い。

激しいリフの後に来るAメロ(0:24~)に見られる、フワッとした感覚。ここでは効果的に7thが用いられており、浮遊感がある。

コードの切り替え時に鳴らされるピアノの音自体は、コード本来の3音をシンプルに鳴らしている。後ろのピチカートストリングスを模したシンセ音などに7thや6thの音が含まれ、これがスペイシーな効果を生み出す。

また、密度の高かったハードなセクションの後ということもあり、比較的隙間の感じられる開放的なAメロは重力から解放されたかのような感覚をより強く感じる。

 

リズムの交差

全体を通してバスドラムは4拍子での規則的なビート。対してベースはバスドラムとシンクロせずに合間で鳴らされることもしばしば。

たまに他の楽器もユニゾンしてまったく別の独立したリズムを奏でる事もある。間奏(0:12~、1:17~、3:00~)もそうだし、1番のBメロ(0:47~)や2番のサビの前のセクション(1:40~)もそう。

ベースがバスドラムより前に出たり、もしくは後ろに遅れたりすることで独特な緩急を生む。

 

転調

実は転調が多い。

最初のキーはCでスタート。しかしスケール内でのつなぎとして半音が出てきたり、ディミニッシュなどでFやGの音に#が付く事もある。こういった匂わせ要素を要所に置いておく事で、後々の転調も比較的スマートである。

 

サビ(0:58~)ではC⇒Gにチェンジ。CのスケールとGのスケールの差はFがF#に変わるだけ。属性の近いキーである。

前述の通りCのキー内でもたまにFを#にしていたため、ここは比較的スムーズである。

 

最後のサビ(2:15~)では半音上がりA♭となる。最後のサビで半音上げるタイプの転調はよくある。

よって、イントロ~1番サビ前=C、1番サビ~最後のサビ前=G、最後のサビ~終わり=A♭、と変化していることになる。

3回出てくる間奏(0:12~、1:17~、3:00~)のフレーズ自体は同じだが、実は毎回キーが違うということになり、面白い。普通に一曲を通して聴くと違和感は無いが、シークバーで行き来すると音の高さの違いは一目瞭然だろう。

 

あとがき

他にもサビ後半の「dimから始まるクリシェ」や「敢えて不安定な音使いをしている部分」など色々な要素が散りばめられているが、特に耳に残ったのは上記の要素。

耳コピしてオルゴールへと変換する過程も楽しめた。

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