ねこらぼ( 'ω')

名古屋でこそこそと活動っぽいことをしている橋本ねこのブログ( 'ω')

"照明さん"に対してバンドマンが今すぐ意識出来る6つのポイント

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それぞれの立場に立ってみないと言い分は分からないもので。

自分の主張もあるけども、相手の立場に立ってみて考えてみるのも大事だなぁと思うわけです。

 

それはバンドマンとライブハウスのスタッフとの間でもそう。 

僕は照明や音響をかじるようになってから、少なからずバンドマンとしても考え方は変わってきた。やっぱり別の立場から見るのって大事だなと思った。

 

 というわけで今回は照明さんの立場として、いくつか簡単に意識出来るポイントを紹介します。完全にバンドマン向けのアレ。

なお、下記に挙げるのは「対バン形式(4-7バンド程度出演)」のバンドメインのライブイベントの日のものとします。

 

 

①リハーサル前に必要な資料は提出しておく

これは音響もそうなんだけど、リハーサルで「じゃあ●●って曲やります」って言われても手元に曲のリストや曲順表が無ければどうしようもなくて。

ましてやそういう資料が無い状態で「ここのサビでブワーっと照明を…」とかの要望をリハ中にその場で伝えられても「それってまず何曲目…?」ってなってしまう。いや、やるけどさ。もちろんベストは尽くしますけど、それって先に照明の要望として紙に書いて渡しておけばリハーサルの貴重な時間を費やさなくても良いのでは?ってなる。

だってリハーサルなんて長くても30分くらいだし、準備や片付けを考えると正味20分。メンバーごとの音チェックで10分。となると長くても10分程度しか曲のチェックには充てられない。そんな貴重な時間を費やすんじゃなくて、事前に資料をメールしておくとか会場に着いたら速攻で記入するとかしておくとお互い幸せになれるんじゃないかなと考える。

 

②お願いだから名乗って

前のバンドのリハーサルが終わると、ステージに上がって準備を始め、音のチェックをし、「じゃあ一曲目のやつやりまーす」みたいな人。意外と多いんだけど、お願い、名乗って。

もちろんタイムテーブルも出演者も把握してるから「ここの次だからこれか」的な感じでだいたいバンド名の予想は付くんだけど、でもそういうことじゃなくて。やっぱり初めましてな人が多いわけで、挨拶や意思疎通は大事なんじゃないかなと思うわけです。僕は。

ちょっと特定のライブハウス内でのみ名前が知れてるくらいのレベルのバンドはスタッフに対して適当な人が多い印象で。「え?挨拶とかしなくても知ってるっしょ?」みたいな(実際、僕がバンドマンの立場として楽屋でリサーチしたら少数ながらそう思ってる人も居た)。そんなことしてるといつか干されるよー、とか思いながらオペレーションしてる。

 

③音源や資料を先に送っておくと熱意を感じる

多くのバンドが当日会場へ入りをして、それからライブハウスが用意している紙にセットリストや諸々の必要事項を記入して渡す…という流れを取る。これを自分たちのリハーサルの前に出してほしいのは絶対として、中にはあらかじめメール等で会場へ資料を送付するバンドも居る。

送付されたらもちろん目を通すし音源ならば聴くし、そういう準備を先に済ませておくバンドには熱意を感じる。もちろん資料は当日記入でも何ら問題は無いけど、特にステージングや見た目を重視するバンドは資料を先に送ってくるイメージ。会場での「出来る」「出来ない」を先に伝えられるのもありがたい。

 

④要望が細かいなら事前に伝えてほしい

とはいえ当日に資料を記入して、「イントロは青系でAメロはしっとりと、Bメロ入りでドラムに合わせて切り替えて…」とか細かくびっしり書いてあると、曲を知らない以上(ドラムに合わせて…とは…?)ってなる。

リハで聴いて感覚は掴むけど、だったら音資料を欲しかったなぁ、とか。もしくは「YouTubeにあるから検索しといてー」的な考えだったら考え直した方が良い。たぶん善意で「事前にYouTubeで勉強しました!」みたいなオペレーションスタッフに当たったことがあるんだろうけど、でもそれってバンド側が用意した方が確実にミスは少ないし、正確だと思う。丸投げは連携ミスの原因になりやすいので、しっかりとバンド側で全部そろえて準備した方が何かと安心。

 

あと、当日のリハで細かな要望を伝えられても全てには対応しきれないので、要望が細かいかも…?って感じるならば事前に送付する方がベター。

その方が対応出来る物事の数を増やすことが出来る。

 

 

⑤大がかりな演出や特殊なセッティングは事前に打ち合わせを

例が極端だけど、例えば当日急に「ステージ上で火を使っても良いですか?」って言われても「ダメです」しか言えない。でも事前に相談があれば「ダメだけど、じゃあこういうのは?」とかの提案も出来るかもしれないし。まぁ火は極端な例だけど、例えばワイヤレスシステムだったり、複雑なセッティングやドラムセットを動かす云々の情報は事前に知りたさはある。

当日リハーサルが始まるときに急に「あのードラムセットを前に出したいんすけどー」って言われると、頭の中でササっとドラムを動かす人員とそれに伴うマイクセットのし直しや次にまた戻す手間を考えたりして(それ、先に知りたかったなぁ…)ってなる。

いや、もちろんやるよ。やるけどさ。ライブパフォーマンスの幅を制限するのはハコ側としては出来ればしたくないからさ。でも突然言われると対応出来ないモノや心構え的に対応したくないモノも出てきてしまう。スタッフも人間ですし。いいお付き合いをしたいです。

 

⑥照明要望は何か書いて!

照明の要望欄に大きく「おまかせで!」って書いてあるときがある。というか体感上6割くらいのバンドがこんな感じ。

「ふんわり」とか「激しく」「赤メインで」とかくらいでいいので書いといてほしい。こちらは大体初見で合わせていくことになるし、僕の感じる世界観とバンドの演出したい世界観が合致するかどうかは分からない。

何かしら書いてあればそれを手掛かりに探っていけるんだけど、お任せだとまずそもそもバラードなのかハードな煽り曲なのかすら分かんない。お願い、何か書いて。

嫌味な見方をしてしまうと、「照明の希望が無い」=「そんなに照明を重視しない」とも取れるので、人によっては手を抜くかもしれない。

 

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という感じで。

まとめると、

  1. リハーサルを始める前までに資料を出す
  2. 特殊なリクエストは事前に
  3. 照明要望は何か一言でも良いから書いてあると助かる
  4. スタッフも人間だし感情がある
  5. 礼儀正しいバンドマンには誠心誠意バックアップしてあげたくなる
  6. 逆も然り

という感じ。要するに大事なのは思いやりだね。

なお、僕の場合は事前に音資料とかを送付して、当日は会場入り後の忙しくなさそうなタイミングで「名古屋から来ました●●です、今日一日宜しくお願いいたします」と挨拶をしたうえで、事前に送った資料がちゃんとスタッフの手元にあるかどうかを確認する――という流れを取る。

 

この辺を意識してみると、ライブのクオリティに差が出るかもしれない。演奏やパフォーマンスとはまた違う部分だけど、だからこそちょっとした事が大きな差になるかも。

照明や音響の立場に完全に立つ事は難しいかもしれないけども、考えてみる価値は十分にあると思う。

 

あ、あと、後日「ここの照明良かった」等のフィードバックをくれると満点です。