ローソンのおにぎりのハイクラスシリーズ「金しゃりおにぎり」に期間限定で新作が出た。その名も「昆布薫る真鯛」。
いかにもワンランク上な雰囲気をバシバシと出しているネーミング。金シャリおにぎりとは…そして真鯛のクオリティとは…"薫る"は"香る"ではダメだったのか…その真相を突き止めるべく、早速買ってみた。
コンビニのおにぎり
各コンビニ、おにぎりにかなり力を入れている。いや、ヘタすると全力投球かもしれない。
おにぎりはおかずと主食が一体となった合理的なワンハンドフード。いかにもコンビニらしい商品で、ヒットすべくしてヒット。
歴史もあり、日本人に馴染みも深い。そりゃあ各社しのぎを削り出す。
約40年前、1978年にセブンイレブンがおにぎり専用の包装フィルムを開発した。ここからパリパリの海苔のおにぎりの歴史が始まる。
様々な改良を経て、もう現在は完成された技術かと思いきや、最新の変更としてセブンイレブンが2014年にカットテープ波型方式と呼ばれる新たなおにぎりの包装フィルムを開発している。
ともあれ、コンビニでおにぎりが売り出され始めたのは1971年のこと。
おにぎりはアレンジも容易で個性も出しやすく、なおかつよく売れるので力を入れていると見る。
"金しゃりおにぎり"とは…
最近ではローソンとセブンイレブンが通常のラインナップ+ちょっと高級なラインナップの二段階で展開している。
そしてローソンのちょっと高級なラインナップこそ、この金しゃりおにぎりだ。
金しゃりおにぎり自体は2019年春、ちょうど1年前くらいに登場。新潟コシヒカリ米と厳選した国産米を配合したブレンド米を使用、とのこと。特徴は粒立ちとふんわりとした食感。
ふんわり感は意外と重要で。通常お米は冷蔵庫に入れるとどんどん水分を失ってパサついていく傾向がある。これをいかに解消してふんわり保つかはコンビニおにぎりの命題でもある。
お米だけでなく具にも特徴が。挟まれる具もリッチで大ぶりなものが多く、「いくらこぼし」「大きな焼さけハラミ」「イベリコ豚」などがあった。
金しゃりおにぎりリリース後もマイナーチェンジは続き、登場から半年が経った2019年秋のリニューアルではお米の配合比率を見直してお米の甘みが強調されるようになっている。
そしてさらに半年が経ち、金しゃりおにぎりが登場して1年。更なる改良を重ねて、リニューアルがなされた。
期間限定の新味と既存品のリニューアル
まず、既存の「焼さけハラミ」「いくら醤油漬」「熟成生たらこ」「炙り辛子明太子」「熟成すじこ醤油漬」「塩にぎり」がリニューアル。
塩にぎりもリニューアル対象に含まれているところを見るに、お米に何かしらの変更があったのだと思う。
そして期間限定で新作も発売。
4/21からは「びんちょうまぐろマヨソース和え」「のどぐろたれ焼き」が、4/28からは「昆布薫る真鯛」が数量・期間限定で新発売。
その中から、気になった「昆布薫る真鯛」を買ってみた。
本当に昆布は薫るのか…?
"香る"じゃダメだったのか…?
写真がおいしそうすぎる。(※写真はイメージです)
ハイクラスのおにぎりの包装材が紙なのって高級感あるよね。
包材がこれなので、もちろん海苔は直巻きタイプ。
開けてみると、炊き込みご飯のような色をしたお米。
チラリと垣間見える昆布。もう既においしい。
「昆布薫る~」と謳ってはいるが、開けた時点でブワっと香ってくるわけではない。おにぎりを食べようと口に近づけ、はむりと含むときに穏やかに薫る。
ははぁ、なるほど、これは確かに"薫る"だ。
"香る"はもちろんそのままの意味で一般的な用法。鼻で感じられる香りはこちら。対して"薫る"は抽象的、もしくは比喩的な意味合いを持つ。「夏の薫り」とか。
昆布出汁がほのかに効いた味付きご飯、といった印象だ。
これだけでは味に幾分パンチが足りない気もするが、なんせ中央には主役がいらっしゃる。
ほどなくして顔を見せた。真鯛だ。
出てきた。こんにちは、真鯛。
サイズは確かに大きめ。包装の写真よりはもちろん小さいが思っていたよりは大きかった、というのが率直な感想。
皮目は香ばしく焼かれ、その焙られた風味もちゃんと感じる事が出来る。米から移ったのか、真鯛からも昆布の薫りが感じられる。
強いて言うならば、真鯛に皮があるせいで噛み切れずにスポっとおにぎりから抜けてきてしまうリスクがある。なんとか真鯛を口の中でもごもごするなり歯でグイっと引き留めるなりして頑張ってほしい。真鯛に罪は無い。
肝心のお米は、確かに粒立ちが良い。一つ一つのお米がミチっと詰まっている感じがしつつも、ふんわり感は確かに残っている。
真鯛とお米の周りを昆布が優しく取り持ってくれている感じ。バランスが良く、落ち着く味わい。
まとめ
これをお茶漬けにしたら優勝できるのでは?