ゴールデンウィークながら引きこもりを余儀なくされていた皆様、お疲れ様です。
そしてゴールデンウィークも変わりなくお仕事に従事されていた皆様は本当にお疲れ様です。
何かと疲れる浮世に於いて、適度な息抜きや癒しが重要。
そんなときは河原でバーベキューとかスイーツを食べたりするのも一つの選択肢。
スイーツは食品だけども嗜好品だ。生きる上で別に食べなくても構わないサムシングだ。たんぱく質や糖質は他から取れば良い。脂質は向こうから勝手に寄ってくる。
スイーツなんてだいたい脂質なわけで。ただし、脂質を摂取するために食べるわけじゃないだろう。この時代に「甘い物って効率よく脂質が摂取出来て良いんですよね」なんて言ってるのは軍隊か無人島に居る人くらいだ。
じゃあスイーツは何のために食べるのか。
それは甘さによる幸福感や満足感を得るためだろう。脳が甘いものを欲する、なんて研究もある。舌にも良い感覚を残す。
身体が覚えてしまったその刺激を、脳が欲してしまっているのだ。
ローソンの新作、「お抹茶テリーヌ」
5月5日からローソンで新作スイーツがいくつかリリース。そのうちのひとつが「お抹茶テリーヌ」だ。
テリーヌと聞いて、「ああ、こんな感じでしょ!」とどんなスイーツか説明できる人は居ないと断言する。
なぜ断言できるかというと、それはテリーヌという料理の特殊性にある。
テリーヌとは…
実はテリーヌはクッキーやケーキのような特定の料理名ではない。
本来、テリーヌとは道具の名前である。元は素焼きの土鍋を指し、現在では似たような容器を広くテリーヌと呼ぶ。
そしてこのテリーヌを使って作った料理もテリーヌと呼ぶ。これがややこしくなった所以である。
本当は容器ごと料理として出していた。つまり、テリーヌで作りテリーヌごと出した料理がテリーヌなのである。
かと言って、テリーヌに入っていれば何でもテリーヌなのかといえばそうでもない。これは定義というより慣習的なものだが、ある程度の半固体~固体の料理に用いられる名称だ。
テリーヌの成り立ちはパテとも結びつきが深く、テリーヌを使用したパテが広く知られるようになる。
テリーヌを使用したパテ、なので「テリーヌ・ド・パテ」となる。これがテリーヌの代表的な料理になってくると、もはやパテがテリーヌと呼ばれだした。
ほら、だんだんややこしくなってきた。
テリーヌで作っていれば何でもテリーヌと呼べるので、ここで齟齬が生まれる。
今でもテリーヌと言えばパテを指す事が多い。しかし、とあるパティスリーではフルーツを用いたパウンドケーキをテリーヌと呼ぶ。ある所ではゼリー寄せをテリーヌと呼ぶ。
単純に「テリーヌ」というだけで話を続けると、アンジャッシュのコントみたいになる。「あの甘みが良いんだよなぁ」「えっ…?甘い…?」的な。(伝われ)
というわけで、本来テリーヌという言葉自体はスイーツを意味しない。
が、テリーヌ・ショコラという名称はじんわりと日本で浸透しつつある。
テリーヌ・ショコラとは
ここで出てきたテリーヌ・ショコラ。もちろんパテのように肉のすり身が入っているわけでは無い。テリーヌで仕上げたショコラだからテリーヌ・ショコラなのである。
ショコラをテリーヌで仕上げればどんなショコラであろうとテリーヌ・ショコラと呼べてしまうのだけど、日本では「テリーヌ・ショコラと言えばこれ」みたいなイメージが出来つつある。
特徴としては、
・気泡を極力取り除いている
・濃厚でねっとりとした味わい
のものをテリーヌ・ショコラと呼んでいる。それこそパテのようにねっとりとした食感に寄せているというフシもあるのかもしれない。
が、特に定義として定まっているわけでは無く、実際にテリーヌ型を使っていようがいまいが製作者がテリーヌと呼べばテリーヌだ。
要はチョコレートケーキの一種であり、つまりテリーヌ・ショコラはガトーショコラの一種なのだ。
その中でテリーヌ・ショコラがあたかも別物のように独り歩きしてしまっている状態と言える。
ガトーショコラとは本来「チョコレートケーキ」という意味なのだけど、でも日本に於いてはガトーショコラと言えば「チョコレートの味の焼いたスポンジのケーキ」を指すきらいがある。そして、テリーヌ・ショコラはまた違った特徴を持つため、あたかも別物のように浸透してしまったと考えられる。
買ってみる
そんなテリーヌに目を付けたローソンが出した、お抹茶テリーヌなるオシャンなスイーツ。
ちなみにローソンではこちらのお抹茶テリーヌの他に、抹茶味のどら焼きとロールケーキを出す予定だ。そちらは5/12から発売となる。
早速買ってみた。
税込230円。最近のスイーツの価格としては普通~やや高いくらい…?
ローソンのこいつのせいで何でも安く感じるようになっている気もする。
食べてみる
封を開けると、中には円錐台の形をしたテリーヌが。
あっ、スーモ!
中にはちょこんとしたテリーヌが一つ鎮座。
いや、そう考えると230円って高い気がしてきた。
気分を盛り上げるために皿に移してみる。
心なしかスーモテリーヌも嬉しそうだ。おーよしよし。
切ってみると、まるでムースのようなフシュっとした音がする。
中まで濃厚な緑。
ねっとりとした濃厚な抹茶が味わえる。
抹茶の香りがふんわりと広がり、満足感も高い。
ややマーガリン感・植物油脂感が強く、そこは残念。
抹茶はリッチだが、コク感は薄くて奥行きがあまりない。
なめらかな抹茶味の生チョコの一種、と考えればおいしいと思う。
評価
- 味:★★★☆☆
- コスパ:★★★☆☆
- 濃厚度:★★★★☆
- はんなり度:★★★★☆
- あっ!スーモ!:★★★★☆
まとめ
「なんかスーモ食べたくなっちゃった」ってときに。