レコーディングをしてきました。
今回は珍しくプレイヤーとしてのRec.でして。いやー、実はめっちゃ珍しいパターンなのね。やや緊張した。
というのも僕は今まで自分のバンドではそのまま編集→ミックス→マスタリングまでしちゃう人なので、自分でディレクションして気楽にレコーディングしてたのね。ジャッジするのもオッケーを出すのも自分自身なので、めっちゃ気楽。
もしくは他にアレンジしたデータを提供する場合でもMIDIで打ち込んでしまって、そのままオーディオデータに変えて――つまり実際に弾かずにパソコン内でプログラムしちゃって終わり、みたいな手法がメインだったのね。
「弾いてないじゃん!」って言われそうだけど、「アレンジすること」がメインの現場ならば気にしないかな。僕が弾く事で何かしらの意味があったり意図があるならば弾くけども。
というわけで。
打ち込みにしちゃうのにはいくつか理由がある。
まず、修正が楽。
データ化されているMIDIは音の長さや高さの調整が簡単。マウスで引っ張りながら直すだけ。なので、「ちょっとここ直したいなぁ…」ってなったときの修正が簡単。
取り扱いも楽だし、データ量も軽い。
リズムのヨレが無いのも大きい。
最近の音楽だとリズムがスクエアな感じもまだまだ主流なので、リズムの縦のラインが揃っていれば揃っている程良い。
MIDIだとテンポに沿った演奏になるので、リズム感がどうこうも何も無く、完璧に正確なリズムで演奏される。
と言った感じ。
正直予算も時間も限られているアマチュアのレコーディングならばMIDIにした方が色々とメリットは大きいと思っている。
キーボーディストが居るバンドであっても鍵盤のレコーディングは打ち込みで完結…ってバンドも少なくないはず。
逆に、わざわざ弾くのにもメリットはある。
一つは「人間味が出せる」事。
無機質な感じじゃなく、言う所の「グルーブ」が出せる。リズムのうねりのようなものね。
人によって「16分のウラが微妙に遅い」とかのクセがあるので、そういった味を求める場合は直接プレイヤーが演奏した方が良い。
あとは「その人ならではの機材・音色・フレーズがある」場合。
その人とレコーディングすることによって生まれる何かがあるのならば直接録った方が良い、という。
それは所有する機材だったり、使う音色のセンスだったり、手グセのフレーズだったり。もしくはアイディアだったりね。人が関わる以上、その人らしさはプラスされる。
それこそ人間味、息遣い、そういった物を内包したレコーディングがしたいのならば直接にミュージシャンが関わるのが良いかと思っています。
そんなあたりが合致しまして、GENT氏からお声が掛かってRec.していたわけです。
彼は十分に打ち込みも出来るし楽曲制作も完結出来るのだけど、それでもあえて手弾きを所望でございまして。
ちょっと懐かしさのある90's~00'sあたりの電子ピアノらへんの音色をチョイスして、何トラックかのレコーディング。互いにディスカッションして理解を深めながら、わいわいとしているうちに終える事が出来ました。
最終形も見えている状態でのレコーディングだったし、非常にやりやすかった。
プレイヤー兼エンジニアだと仕事が早い。
このレコーディングした楽曲は…きっと近日中に何かしらお知らせがあるでしょう。お楽しみに。