ねこらぼ( 'ω')

名古屋でこそこそと活動っぽいことをしている橋本ねこのブログ( 'ω')

第1回:仕入れは直前に

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【琴羽商店】

 
日本の牛たちってどうしても牧場の面積の関係であんまり放牧されないんです。どっちかというと屋内とかで仕切られてしっかりと管理されているイメージ。
もちろん厳格な管理等はしやすいので味やクオリティも安定しているし、和牛は間違いなくおいしい。
逆に海外の牛たちはその広大な敷地を活かして放牧されていることが多くて、より野生に近いナチュラルな育て方をしているところが多いです。

 

僕の超個人的な好みとしてはそういう海外の牛たちにもスポットライトを当てたいなと思っていまして。

定期的に海外の牛肉が危ない云々のニュースは挙がるわけですが、それは全部が全部じゃない。ちゃんと信頼できるファーム、卸業者を介して仕入れます。

 

僕としてはむしろ「国産=全て安心」の方がちょっと危険な考え方かもしれないとも思います。

国単位で危険かどうかを判断するのではなく、その現地の様子を考慮すべきかなと。

 

 

 

今回はオーストラリアから仕入れます。

僕自身も何度も利用しているファームから。脂が少なめで、しっかりとした旨味を楽しめます。

ただし焼きすぎると固くなりやすいので、そこは僕の腕次第って感じですね。頑張ります。

 

そしてその牛肉の仕入れは前日に届くように指定します。

オーストラリアから一切冷凍をせずに届きます。これがおいしさを保つコツでもあり。

温度変化を与えすぎると旨味が逃げたり劣化の原因にもなるのです。業務用の瞬間冷凍マシーン的なやつがあればいいのだけど、それでも解凍するときにはドリップ*1が出てしまったり色が悪くなったり。

お肉は焼くときの温度変化も少なくしたいので、焼く直前に室温に馴染んでいるくらいがベスト。そこに至るまでにいかに緩やかに温度変化を与えるかが大事です。

 

つまり、チルドで届いてから素早く仕込みと串打ちを行い、その後凍らない様に2℃~3℃くらいで保管、会場に移動するときはクーラーボックスで移動したのち、4℃くらいの環境で保管し、焼く1時間くらい前から常温に慣れさせていきます。

仕込みや串打ちは倉庫型冷蔵庫の中で行いたいくらい。しかし現実的ではないので、素早く終えることにします。

 

この辺をしっかりすると肉の内側に「おいしさ」というかジューシーさが残ります。

牛串サイズにするので温度管理が難しそう。表面積が大きくなる分、温度の変化を大きく受けてしまいそう。

仕込み~焼く直前が一番気を抜けない部分であります。

 

【Next】

 

*1:急激な解凍で肉から出てきてしまう赤い汁。旨味なども含むため、風味が落ちてしまう