ボジョレーヌーボー*1が解禁しておりますが、今年は全然話題になってない感がある。
新型コロナのせいであんまり話題に登らせづらかったのかも、とも思ったり。いや、ただ僕のところに届いていないだけかも。分かんない。
ボジョレーの解禁はそりゃあもちろん毎年ある。
本ブログ「ねこらぼ」に於いても2018年度のボジョレーを飲んだ記述がある。あれ…去年は…?
こちらにボジョレーについてのアレコレも書いてあるので、詳しくはこちらを読んでいただくとして。今回は割愛する。
ボジョレーの盛り上がり
解禁日時は11月の第3木曜日の0時ちょうど。つまり、日本は世界的に見てもかなり早めの解禁となる。
熱狂的な方は日本に移住する事で、世界的にもかなり早くボジョレーを味わう事が出来る。そのためだけに日本に住んでいるような物好きは存在しないと思うけども。
毎年のボジョレーの出来
ボジョレーには毎年"評"が付く。いわゆるキャッチコピーのようなもの。
ざっと過去10年のコピーをリストアップする。
- 2009年:数量は少なく、完璧な品質。桁外れに素晴らしい年
- 2010年:果実味豊かで、滑らかでバランスの取れた
- 2011年:3年連続で、偉大な品質となった
- 2012年:心地よく、偉大な繊細さと複雑味のある香りを持ち合わせた
- 2013年:繊細でしっかりとした骨格。美しく複雑なアロマ
- 2014年:エレガントで味わい深く、とてもバランスがよい
- 2015年:記憶に残る素晴らしい出来栄え
- 2016年:エレガントで、魅惑的なワイン
- 2017年:豊満で朗らか、絹のようにしなやか。しかもフレッシュで輝かしい
- 2018年:2017年、2015年、2009年と並び、珠玉のヴィンテージとして歴史に刻まれるでしょう
- 2019年:有望だが、生産者のテクニックが重要な年
これらはフランス食品振興会(SOPEXA)によるもの。
これらとは別に「50年に一度」「100年に一度」みたいな日本で誇大的に謳われるキャッチコピーもあったり。こちらは文としてのエンタメ性もあって毎年面白い。
なお、僕が以前に飲んだ2018年も良い出来だったことが伺える。
ここで良い出来だった年(ヴィンテージ)のワインを選べばアタリが多い、という指標となる。
年々良くなってない…?
ボジョレーの評価が年々良くなっているような気がする…とお思いのあなた。実はそれ、割と正解。
しかし別に後に引けなくて褒め続けているわけではない。
地球の平均気温は徐々に上がりつつある。
これが実はブドウにとっては好都合。厳しい寒さに弱いブドウにとって、おいしいワインになるためには温暖な気候は欠かせない。
だから年々品質にハズレが出来にくくなる傾向にはある、と言える。
2020年のボジョレー
今年のブドウは早熟。厳しくない冬と温暖な春のおかげでブドウの芽吹きは早まった。
夏の猛暑により収穫はさらに早まり、結果としては2003年以来となる記録的な早さでの収穫となった。
湿度も低かったため、カビ等の被害も無し。
そんな今年のボジョレーの評価はこちら。
非常にバランスが取れた爽やかさのある仕上がり
とのこと。
買ってみる
コンビニやスーパーで手軽に買えるボジョレー。素敵。
毎年指標として飲むのはジョルジュ・デュブッフのボジョレー。
惜しくも2020年1月4日に亡くなってしまった氏はフランスでも名を馳せるワイン商だった。
1996年にサントリーが取り扱うようになってから日本での知名度もup。氏は解禁日にはよく来日していたという。
今では日本はボジョレーヌーボーの大きな取引先。
そんなジョルジュ・デュブッフのボジョレーは流通も多くどこでも買えるため、年ごとの違いも計りやすい。
ちなみにボジョレーは寝かせても熟成しづらい。しないと言っても良い。早く飲むのが一番である。
飲んでみる
まずはグラスに注いで色を見る。
濃い。とても濃い色をしている。
ボジョレーに使用されるガメイ種は割と明るめの色が出やすいワインではあるけども、まるでしっかりと熟成させたワインのようなルビー色。
まずは口に含む前に香りを。
さすがにアロマは弱めながらも甘酸っぱいベリーを思わせる香り。ちょっと幼さが残るような香りも奥に感じる。
飲み口はとてもスムース。
しかし、今年のボジョレーは結構グッとくる感じがある。普段のボジョレーはJKみたいな未成熟感が否めないけども、今年のボジョレーはOLみたいな印象。良くも悪くも「人生ってこんなもん」 というのをある程度持っていそうな。
色々な料理に合わせやすく、しっかりとした味の料理にも合わせやすい。
まとめ
今年のボジョレーは「自称サバサバ系コミュ障OL(25歳)」。
*1:このブログ内にて"ボジョレー"と記述する場合、基本的にはボジョレーヌーボーの話とする